好みが分かれるマルベリーとゴジベリー


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クワ(マルベリー)はドイツでは滅多に見られず、まだほとんど知られていません。私はクワの実の濃厚な紫色と、マルベリージャムが大好き。ジャムを作るときは手や服を汚してしまいがちですが、それだけの価値はあります。枝が込み合って収穫がちょっと面倒なので、摘んでそのまま食べるにはやや不向きなベリーです。


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クコ(ゴジベリー)は非常に健康によい果実として知られていますが、個人的にはあまり気に入らなかった果樹。ドイツでも育ちますが、枝ぶりが野生的で見た目が好みではなく、収穫もほとんどできませんでした。クコのほうも私が気に入らないのを分かっていて、へそを曲げてしまったのかもしれませんね! はたして、植物にも感情はあるのでしょうか? 何はともあれ、しばらくクコの栽培はお休みしています。

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花も食べられるエルダーベリー


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ドイツ語ではHolunderと呼ばれるセイヨウニワトコは、ほかのベリーとは異なり、高さ3~10mまで大きく生育します。実だけでなく花も食用でき、ハーブとして人気。エルダーベリーやエルダーフラワーという名前のほうがなじみ深いかもしれませんね。ドイツではとても身近な植物で、森に沿って生えているのをよく見かけます。私の故郷には、この花に由来する地名もありますよ。


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春に咲くシャンパンイエローの美しい色彩の花は目にも優しく、丸い花房を集めてシロップを作るのは素敵な春の恒例行事です。野山を歩き、花を集めて甘いシロップにし、冷たい水で割れば、美味しいノンアルコールドリンクの出来上がり。

受け皿のような形の花は、フレッシュでも美味しく、冷たい水でさっと洗って花の中によく潜んでいる羽虫を取り除いてから使います。キッチンペーパーで水気を取り、薄くパンケーキのタネをつけ、エルダーフラワーの天ぷらにするのもおすすめ。粉砂糖を少しふりかけて、バニラアイスと一緒に食べると絶品です。アイスなしでも美味しいですよ。エルダーフラワーの花期は1~2週間と短いので、ほんのひと時だけ楽しめる季節の味。ドイツの庭には2m以上になったエルダーフラワーが3本あり、日本で暮らしていても時々恋しくなってしまいます。


エルダーフラワーとレモンで作る爽やかなドリンク。Gartenbildagentur Friedrich Strauss / Strauss, Friedrich