国民民主党代表の玉木雄一郎氏が2024年5月30日に行ったX投稿が、波紋を広げている。
「差し支えなければ年齢と性別を教えていただけますか」
玉木氏は30日、「本日をもって、岸田総理の今年9月の総裁任期中の改憲発議は事実上不可能となりました。危機に対応できる統治機構づくりを急ぐべきとの信念に基づき取り組んできましたが残念です」と憲法審査会での自身の主張をXにまとめた。
この投稿は「緊急事態における国会機能維持を可能とする憲法改正」について訴えたもので、「『長期にわたって』『選挙の一体性が害されるほど広範に』選挙が困難な事態、すなわち、選挙困難事態に備えて、選挙期日の延期とその間の議員任期の延長ができる規定を憲法に設ける必要がある」として、改憲発議が「時間切れ」となったことについて、「自民党にはもっとしっかりやってもらいたい。スケジュールも戦略も曖昧のまま」と不満をつづった。
こうした中、玉木氏の投稿に「戦争なんか絶対にさせません」などとする引用投稿が寄せられた。
すると、玉木氏は「差し支えなければ年齢と性別を教えていただけますか。どういう教育や経験をすると、今仰っておられるような思考になるのか興味があるので。先の大戦を実際に体験された方なら、仰っていることも理解はできます。しかし、憲法審査会でも戦争のお準備の議論はしていないので安心してください」(原文ママ)と返信。この返信に、他のユーザーからは「実際に戦場を経験しないと戦争反対と言ってはいかんのか?」「年齢も大戦の経験も関係ないと思いますがね」など疑問の声が寄せられた。
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「発言に圧力をかけたと捉えられた方もいて、それは真意ではない」
玉木氏は31日、一連の投稿の真意についてXで弁明している。
「直前の憲法審査会で、(毎回なのですが)私が発言するとヤジのようなものを発し、逆に、護憲派の議員さんが発言すると拍手をされる高齢の方々がいます。ルール違反なので衛士さんがいつも制止するのですが聞いていただけません」
こうした状況について、玉木氏は「長い人生経験を積んでこられた先輩方が、あえて決められたルールを破ってまで発言される背景に何があるのか」と疑問を持っていたという。
そして、国民民主党が求めている憲法改正について改めて説明し、「私たちの案は大規模災害時に議員任期を延長するなど国会機能を維持しようとする中身なのにもかかわらず、『改憲=9条改憲=戦争』いう発想で発言される方が、どのような体験や考え方を経て、そうした心情に至ったのか知りたくて質問した次第です」とした。
「発言に圧力をかけたと捉えられた方もいて、それは真意ではない」ため、投稿はのちに削除する予定だという。
玉木氏の釈明には、「傍聴人は出禁とか出来ないのですか? インターネットの中継見てても聞こえるので相当ですよ」「野次をあげて興奮させて、失言させるのが目的なんでしょうね」などの声が寄せられている。