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 街の不動産屋さんといえば、地元の物件情報と同時に、地域の美味しいものに一番詳しい情報屋。そんな駅前不動産屋さんに聞いた、絶対ハズさない美味しいお店をご紹介します。今回の駅前不動産屋さんは、西武池袋線・江古田駅前の不動産屋さん。そこに務める山田智昭さん(28歳・仮名)が激推しするお店に行ってきました。

「西武池袋線で池袋駅から3つ目の江古田駅は、日本大学芸術学部をはじめ、武蔵音楽大学、武蔵大学があるので、学生がとても多い街です。だから、一人暮らし向けのアパート、マンションもたくさんあり、同様に、学生たちが入りやすい定食屋、ラーメン屋、居酒屋などが多くてリーズナブルなお店が多いんです。そして安いだけではなく、わざわざ江古田まで行きたくなるという名店も点在しているんですよ」と山田さん。

 前回、山田さんが週に何度も通っているという海鮮丼専門店『福貫(ふくぬき)』に伺い、その絶品海鮮丼に度肝を抜かれましたが、まだまだ紹介したい店がいっぱいある、と次に挙げてくれたのが、駅前にある立ち食い蕎麦屋『のじろう』。

「2020年にオープンしたお店なんですが、とにかく美味しくて、しかも安いんです。特にお金のない学生さんや、僕のような若いサラリーマンには本当にありがたい、なくてはならない存在ですね」(山田さん・以下同)


西武池袋線『江古田』駅南口を出てすぐの場所にあります。オープンは2020年12月

「『のじろう』でぜひ食べていただきたいのは、看板商品の肉そばです。物価高騰のご時世なのに、肉もネギもたっぷりてんこ盛り。最高ですよ」

『のじろう』は、江古田駅南口を降りて1分もしない場所、しかも日本大学芸術学部正門に向かう途中にあります。昼時ともあって、学生さんらしき若者が吸い込まれるように続々と入店していきます。筆者もそれに続いて店に入りました。

いざ「肉そば」を実食。唯一無二の味わいに感激!


板で仕切られた立ち食いフロア

 店内はコンパクトなオールスタンディングフロア。壁にテーブルにもナチュラルな木材が使用されていて、明るくて落ち着く空間です。基本的には立ち食いですが、店横にテラス席があり、そこでは座って食べることもできます。
 
 券売機の前に立つと、そのリーズナブルさに驚くはず。かけそば・かけうどんが350円。『富士そば』や『ゆでたろう』などの蕎麦チェーン店でも、今やかけそばでも400円以上するので、この安さはありがたいですね。

 さっそく、山田さんおすすめの「肉そば」(630円)のボタンをプッシュ。待っている間にカウンターの卓上には天かす、七味、ラー油が置かれていて、自由に使えます。また、厨房では、かき揚げやコロッケ、唐揚げなどを次々に揚げる音が。いつでも揚げたてを用意してくれるのです。

 というわけで、注文した「肉そば」がこちらです。


「肉そば」630円。テラス席でいただきます!

 見ての通り、豚バラ肉、白髪ネギがたっぷりで、食べる前からテンションが上がるビジュアルです。

 醤油の濃いめの色に、豚脂がキラキラと浮かぶおつゆ。ひと口すすると、魚介系の旨みがガツンときて、さらにお醤油のまろやかさと柔らかな甘みが広がります。さらに豚バラの味わいも加わって、魚介&肉のダブルの旨味が楽しめます。


横から見ると、豚バラ肉も白髪ネギも山盛りなのがわかるはず

 お蕎麦は、田舎そばのように太めでコシが強く噛みごたえがあり、蕎麦の風味もしっかり感じるタイプ。そのどっしりした蕎麦につゆがほどよく絡みます。そのしっかりした食べごたえを感じつつ、すすり上げる蕎麦の美味しさときたら、最高の一言です。


コシがあるお蕎麦と豚バラの相性が最高!

 しかも豚バラ肉がとっても柔らかく、そこにお出汁が染みてこれまた旨し。そしてたっぷり入っている白髪ネギがまたイイんです。蕎麦に絡んで、ツンとした味が丼全体の味わいを引き締めてくれます。最初はシャキシャキ、次第につゆに浸かってクタッとなる食感の変化も楽しい。

まとめ


つゆに溶け出した豚肉の旨味がまた美味しい

 豚肉もお蕎麦も白髪ねぎもたっぷり入っているので、最後の最後までバランスが崩れないのがイイですね。ベタな表現ですが、おつゆ一滴滴まで飲み干したくなるほどの美味しさでした。

『のじろう』の「肉そば」は、味よし、値段よし、量よし、バランスよし。満足の上をいく超満足なお蕎麦で、まさに、毎日通いたくなる一軒でした。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

店名:のじろう

住:東京都練馬区小竹町1-57-5
TEL:03-6909-4926
営:8:00〜20:00
休:無休