「第2次古着ブーム」という言葉を、Xやインスタグラムで見る機会が増えた。古着コーデの写真や動画が紹介されている。町中でも、古着店やその看板を見る機会が多くなっている印象だ。

古着をはじめリユース品を扱い、全国で800店以上営業している「セカンドストリート」を取材した。

コロナ禍以降増える「無人店」

セカンドストリートによると、近年、SDGsの理念が広まる中で、物を捨てずに再利用する意識が高まっており、古着店への客足が伸びている。こうした風潮が「第2次古着ブーム」につながっているようだ。

特に、Z世代など若い世代の衣服への関心は、ファストファッションから自分らしさや個性を重視する方向へ変化している。自分に合った服装を求めるうえで、手頃な価格もあって古着への人気が高まっていると考えられるという。

コロナ禍以降、消費者は店員との対面を避け、自分のペースで商品を選びたいというニーズも高まりつつある。そこで最近は「無人販売」の古着店が増加しているとの話だ。店側は24時間営業が可能なうえ、人件費が削減できる。利用者にとっては、店員と会わずに自分で商品を選べ、機械で支払いを済ませられる。

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リユースショップが全国に広がり古着が身近に

1990年代には、「第1次古着ブーム」が起きた。80年代以前のヴィンテージアイテムなど、希少価値の高いアイテムが人気を博した。米国の学生ファッションをイメージした「アメカジスタイル」が流行したと、セカンドストリートの担当者は話す。東京・原宿や高円寺、下北沢のような「古着街」とされる特定のエリアに構えた店が好まれる傾向があった。

これに対して現在の第2次古着ブームでは、リユースショップが全国に広がり古着が身近になった。そのことから、比較的新しいブランド服を少しでも安く買って楽しむ人が増え、店舗も各地で増えたのだ。

古着店のジャンルの細分化も進んだ。欧米からの品だけでなく、比較的新しいブランドやラグジュアリーブランドのヴィンテージアクセサリー、ゴシックロリィタの古着専門店と、さまざまなジャンルのニーズが高まっているとのことだった。