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●大阪・淀屋橋にあるうどん店『青空blue』。元そば職人が作るユニークな「自家製粉粗挽きうどん」を食べてきた。

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 大阪グルメといえば、たこ焼きや串カツがメジャーですが、実はうどんも有名。うどんが主役の鍋料理「うどんすき」、ツルツルもちもちの食感が特徴の「大阪讃岐」など、独自のうどん文化が発達しています。

 そんな中、“うどんの概念が変わる”と話題になっているのが、大阪屈指のビジネス街・淀屋橋に店を構える『青空blue』。ミシュランガイド・ビブグルマンに8年連続掲載され、ランチタイムはいつも満席になる人気店です。2014年のオープン以来、新進気鋭のうどん店として話題になり、テレビや雑誌など、多くのメディアで取り上げられています。


洗練された店構え

 店主の松井宏文さんは、兵庫・芦屋の有名手打ちそば専門店『土山人』で修業を積んだ元そば職人。同店の名物メニュー「自家製粉粗挽きうどん」には、そば打ちの技術がふんだんに詰め込まれています。

 全国の農家さんから高品質な小麦を仕入れ、皮付きのまま店内の石臼で製粉。小麦が持つ甘味や旨味を最大限に引き出すため、季節によって挽き方や水の量、塩分量を変えながら毎日製麺しているそうです。


ゆったりと過ごせる店内 [食楽web]

 店内はうどん屋とは思えないスタイリッシュな雰囲気。ビジネス街のうどん屋はスピード命で落ち着いて食べられないイメージがありますが、ゆったりと食事を楽しめますよ。

元そば職人が作る新感覚の「自家製粉粗挽きうどん」


ランチ限定「雲セット」1380円

 早速ランチタイム限定の「雲セット」を注文してみることに。麺は「自家製粉粗挽きうどん」「ブレンドうどん」の2種類があり、ざるうどん・かけうどん・ひやかけうどんの3つから選べます。筆者は「自家製粉粗挽きうどん」のざるうどんを頼みました。

 出てきたものを見てビックリ! ざるにこんもりと盛られた麺はグレーがかっていて、太いそばのようです。「麺本来の味を楽しむため、一口目は長崎県五島灘の塩をつけてお召し上がりください」と店員さん。そば通は塩で食べるという話を聞いたことはありますが、うどんを塩で食べるのは初めてです。


噛み応えがあるもっちり食感

 ズズッと啜ると小麦の芳ばしい香りが鼻に抜け、噛めば噛むほど旨味が広がります。「あれ、小麦ってこんな香りだったっけ?」と、新感覚の味わいに度肝を抜かれました。

 石臼で粗く挽いているからか表面がザラッとしていて、舌ざわりもそばのよう。ただ、そばとは違った独特の風味とうどん特有のもっちり感があり、両者の良いとこをギュッと詰め込んだような味です。そば職人がうどんを作るとこんな風になるのか! と、一口目から圧倒されました。


小麦の風味が際立つ濃いめのつゆ

 二口目以降は、めんつゆにつけていただきましょう。一般的なうどんのつゆは甘めのものが多いですが、こちらは醤油が効いたキリッとした味わい。薬味もうどんによくある生姜や白ごまではなく、わさびと青ねぎがついてきます。わさびの爽やかな辛さとスッキリしたつゆが、小麦の風味を引き立ててくれます。

お寿司や小鉢もハイレベル


玉子が入った人気の太巻き寿司

 一品料理やお酒が充実していて、夜は居酒屋として楽しめる『青空blue』。主役のうどんだけでなく、サイドメニューも絶品です。「雲セット」には厚焼き玉子やしいたけ、かんぴょうが入った太巻き寿司が2貫、梅ときゅうりの細巻き寿司が2貫ついていました。太巻き寿司は同店の隠れた名物料理で、節分の時期には毎年300本以上売り上げるそうです。

 小鉢は出汁がたっぷり入ったふわふわの玉子焼きと玉ねぎの煮物。甘めの太巻きと爽やかな酸味の細巻き、優しい味わいの小鉢と、一度にさまざまな味が楽しめて、大満足のランチタイムになりました。

調査結果

青空blue』は、全国的にもめずらしい自家製粉のうどんが味わえる名店です。いままで体感したことのない強烈な小麦の風味に、誰もが衝撃を受けるはず。新感覚のうどんを楽しみたい方は、ぜひ訪れてみてください。

(撮影・文◎安達春香)

●SHOP INFO

店名:青空blue 本店

住:大阪府大阪市中央区平野町4-5-8-1F
TEL:06-4708-8812
営:月~金11:30~14:30、17:30~22:00(L.O.)、土11:30~14:30、17:30~21:00(L.O.)
休:日曜
https://www.aozora.blue/