日差しが強い日々が続くと気になるのが、紫外線対策。外出するときは日焼け止めを塗るという人は多いと思いますが、効果的な使い方をご存じですか。40代以降は光老化が特に気になるころ。より効果の高い日焼け止めの使い方について、美容・アンチエイジング専門医の黒田あい美先生に聞きました。

監修/黒田あいみ先生(Zetith Beauty Clinic 医師/東京美容外科沖縄院院長)
美容外科、美容皮膚科、予防医学(栄養療法)、アンチエイジング専門医。Zetith Beauty Clinic 、東京美容外科沖縄院にて勤務。トライアスロン日本代表の経歴を持ち、⾃分がアスリートであることも⽣かしつつ、美と健康のスペシャリストとして「中からと外からの美と健康」を信念に、外から(美容医療)だけでなく、中から(分子栄養学、予防医学)の美と健康の権威として多くの文化人、芸能人、アスリートからの信頼も厚い。著書に、「中田敦彦のYouTube大学」でも紹介された「アスリート医師が教える最強のアンチエイジング」(文藝春秋社)がある。

美容面以外で紫外線の害がある!?



健康面にも悪影響が!

日焼け止めの使い方の前に、紫外線の害について黒田先生からお話がありました。

「紫外線というとシミやシワ、たるみなど美容面がクローズアップされることが多いと思います。もちろんそれは事実なのですが、それだけではないことを知ってほしいと思います。

紫外線をたくさん浴びると、体内で活性酸素が発生して細胞が酸化してしまいます。それにより老化が促されますが、それと同時に健康面にも影響があるのです」(黒田先生)

健康面にどんな影響が出るのでしょうか。

「特に言われるのが皮膚、目、免疫機能です。

紫外線は免疫力を低下させ、感染症などの病気にもかかりやすくなるといわれています。皮膚は外からの侵入物に抵抗するという重要な役割を持っていますが、皮膚が紫外線を浴びたことで免疫力が低下すると感染症にかかりやすい状況になります。口唇や口角にできるヘルペスは免疫機能が低下した結果と考えられています。

また、長期間浴びることで各種アレルギーや自己免疫性疾患、がんなどの原因となり、万病のもとといわれています」。

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紫外線対策のやりがちNGとは?



マスクをしているので日焼け止めは塗らない

「素肌よりはもちろん紫外線を防ぎますが、完全に防ぐことはできません」。

目を守らない

「目から紫外線が侵入すると、角膜が炎症を起こします。 実はこの炎症が、シミのもととなるメラニンを増やす原因となります」。

日焼け止めの塗り直しをしない

「一度に塗る日焼け止めの効果は数時間しか持続しません。汗をかくような暑い日は日焼け止めが落ちやすくなるので、さらに効果が短くなります」。

夏しか日焼け止めを塗らない

「紫外線は夏だけでなく一年中降り注いでいます。また、晴れの日ほど強くはないものの曇りや雨の日も紫外線が当たっていることがわかっています」。