食楽web

●そうめんをラーメン感覚で食べられるようにしてくれるつゆを発見。その実力を試してみた。

 日ごとに暑さが増してきて、今年もやっぱり猛暑の予感がします。暑い日に食べたいものといえば、やっぱりそうめん。火を使う時間も短いし、キンキンに冷えた麺は火照ったカラダを冷ましてくれます。

 しかしながら、そうめんは味のバリエーションがないのが玉にキズ。シソやミョウガ、ゴマ、天ぷらなどトッピングを工夫することはできても、ベースのおつゆはたいがい麺つゆのダシ醤油味。つまりちょっと飽きやすいんですよね。家族から「またそうめん?」というブーイングも受けたことがある人も多いハズ。

 炒めたり、ソースを作ったりしてアレンジもできますが、だったらパスタや焼きそばでいいような気もするし……。筆者は常々、そうめんも、ラーメンのように塩味、醤油味、味噌味などを自由にチョイスできれば、色々楽しめるのに、と思っていたのですが、その矢先、スーパーでいいものを見つけたんです。それが、あの醤油の老舗メーカー・ヤマサ醤油株式会社が発売しているそうめんつゆ「ヤマサ 麺屋一杯」という商品。


「ヤマサ麺一杯」シリーズから3種類が発売中。1本500ml・427円

 キャッチコピーに、「ラーメン風でそうめんがうまい!」と書いてあり、味も「鶏がら煮干つゆ(醤油)」、「鯛だしつゆ(塩味)」、「シビ辛麻辣つゆ」の3種類。まさにラーメンのスープのよう。これこそ、まさに求めていたものじゃないか!? とビビッと来た筆者、3つとも購入して試してみることにしました。

どろっと濃厚スープで、そうめんがラーメンに変身


左から、「シビ辛麻辣つゆ」、「鶏がら煮干つゆ(醤油)」、「鯛だしつゆ(塩味)」

 まず、使用方法です。めんつゆは水で薄めて使用することが多いですが、この『ヤマサ 麺屋一杯』シリーズはそのままストレートで使います。そうめんを茹でて冷やした後、このつゆにチャポンと入れるだけ。超お手軽なんです。

 まず、「鯛だしつゆ(塩味)」から食べてみます。


「鯛だしつゆ(塩味)」

 つゆをレンゲですくってみると、淡い黄金色で、とろりとした粘度。濃厚な魚介の香りが漂います。そこにそうめんをくぐらせてみると、麺につゆがどろりと絡みます。

 その麺をズズッとすすってみると、しっかりした輪郭があって旨みが強い塩味。そして柚子の香りがふわっと広がり、ほんのり柑橘の酸味も感じます。うん、美味しい!


とろ〜りとしたつゆなので、そうめんと絡みやすい

 これ、おおげさでなくイイです。でも、キャッチコピーのラーメンでもなく、もともとのそうめんでもない。なんと言いますか、ちょっとした日本料理の椀物のような深い味わい。

 今回、ラーメンに見立ててゆで卵とチャーシューをトッピングしましたが、本物の鯛のほぐし身や柚子を入れたら、もはや料亭に出せるレベルかもしれないくらい美味しいです。


「鶏がら煮干つゆ(醤油)」

 続いて、「鶏がら煮干つゆ(醤油)」も試してみます。つゆはかなり黒っぽい醤油色。そしてこちらもとろ〜り粘度高めです。

 そうめんをくぐらせてみると、やっぱりつゆとの絡みが良く、すすってみると、煮干しの味がガツンときて、さらに鶏ガラの丸い旨みも。これはまさしく煮干しラーメンの味わいです。

 冷たい状態で食べましたが、この「鶏がら煮干つゆ(醤油)」を温めて、にゅうめんにしてもよさそう。ちなみにトッピングしたネギやチャーシューはビンゴで合いました。メンマやナルトなど昔ながらのラーメントッピングとの相性が良いと思います。


「鶏がら煮干つゆ(醤油)」

 最後に食べたのは、「シビ辛麻辣つゆ」。ラーメン界ではよくある味ですが、そうめんで、このマーラータイプのつゆで食べたことがありません。どんな味なんでしょうか。


「シビ辛麻辣つゆ」500ml 427円

「シビ辛麻辣つゆ」もとろりとしたタイプ。違う点は、かなり香りが強く、クセも強めなこと。豆板醤やクミン、唐辛子や山椒といった四川系の香辛料の香りがガツンときます。

 食べると、辛さはそれほどでもなく、シビ感もほんのり。甘さもあるので、わりと万人に受けそうなタイプです。今回は鶏のささみ肉やネギを入れましたが、ネギをパクチーに変えたらもっとエキゾチックな味わいになって美味しいんじゃないかと思いました。

まとめ


[食楽web]

 というわけで、この「ヤマサ 麺屋一杯」、1本あれば、この夏に間違いなく重宝すると思います。ちなみに、味がしっかりしているので、つけ麺のようにして食べるのもオススメです。

(撮影・文◎土原亜子)