レモングラスの収穫時期と収穫方法

葉が15枚くらいになったら、収穫可能です。

ポイントは、ここで全部葉を取ってしまわないこと。葉がなくなれば、光合成ができなくなり、株の生育が衰えて、その後の収穫量に影響します。1回の収穫は、全体の1/3程度にとどめましょう。そして、大きくなるのを待って、また全体の1/3を収穫…。少しずつ小分けにすることで、11月末までコンスタントに収穫ができます。7月以降、高温時は勢いよく伸びますので、そんな時には収穫量を増やせますね。

収穫の仕方は、1枚の葉を株元近くまでたどっていき、根元近くを丁寧にハサミでカットします。その際、外側から刈り取るようにしましょう。というのも、レモングラスは新芽が株の内側から伸びてくる性質があるので、次の葉になる新芽は取っておく必要があるからです。外側の葉は伸びて重くなり、折れやすくなりますので、外側から収穫していくと、取りすぎることなく、新芽にも光が当たり生長促進につながります。

また、レモングラスはフレッシュ(生葉)と、ドライ(乾燥したもの)で香りが全然違います。飲んだり食べたりするなら、断然フレッシュがおすすめ。これは、ご自身で栽培する最大のメリットかつご褒美! 一番いい状態を楽しめる幸せを、ぜひ味わってみてください。数日なら、冷蔵庫保管も可能ですよ。

もしたくさん収穫できた時には、大きめの鍋でレモングラスをぐつぐつ煮出し、その液をお風呂にいれて「レモングラス風呂」にしてみてはいかがでしょう?

乾燥させて、ポプリとして使うのもいいですね。

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レモングラスの育て方

レモングラスは丈夫な性質を持っていますので、初心者さんにもおすすめのハーブです。高温多湿が得意なので、日本の夏の暑さに適しているのですが、一方で冬の寒さは苦手。そんな性質を踏まえ、レモングラスを育てる際に気をつける点や、植え付け方、水やり方法など、栽培の仕方を具体的にご紹介していきますね。

植え付け

レモングラスの苗は、5月くらいから出回り始めます。種子の入手は困難なので、苗を購入しましょう。

日当たりがよく、強い風が当たらない所がベストポジションです。

地植えの場合、土質は選びませんが、水はけがよい土を好みます。もし水はけがあまりよくない場所に植える場合には、土を山にこんもりと盛った状態(高畝といいます)を作り、そこに植えるとよいでしょう。

鉢植えの場合は、ハーブ用の培養土などを使用します。

レモングラスは草丈が1m近く、幅も50~60cmは必要です。植える場所は広めのスペースを確保しておくようにしましょう。

水やり

レモングラスは高温多湿を好むので、乾燥には注意します。梅雨時期など、雨が降っている時を除き、夏の高温期の水やりはしっかり行いましょう。水が切れると、葉に勢いがなくなって、細い株になります。地植え・鉢植え共に、株元を腐葉土やワラなどで覆う「マルチング」を行っておくと、乾燥が抑えられ、水もちがよくなります。

そうはいっても、水のやりすぎもいけません。鉢植えの場合は、基本的に土の表面が乾いていたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。毎日せっせと水やりをする必要はなく、土を乾かす日を設けることが大切です。

肥料

地植えの場合は、堆肥を鋤き込んでから植え付けるように、鉢植えの場合も、植え込む前に、土に堆肥を適量混ぜておきましょう。

レモングラスは、それほど肥料を必要としないハーブではありますが、生育が旺盛になる時期には、追肥をしましょう。その際、自分たちの口に入るものなので、有機肥料を選ぶとよいですね。ハーブ栽培に適した肥料を、説明書の指示通りの頻度で与えます。多く与えすぎると虫を呼ぶ原因にもなりますし、最悪の場合は枯れることもありますので、説明書の記載を守ってくださいね。

病気や害虫など注意点

レモングラスは、害虫に強いハーブなので、ほとんど困った事態にはなりません。

まれに「ハダニ」「メイガ」「ナメクジ」などの被害があるようですが、ハダニは乾燥しすぎていると被害に遭いやすいですし、ナメクジはジメジメしすぎている場所を狙っています。必要十分な日当たりと風通しを確保し、水や肥料の与えすぎを控え、丈夫に育てることが大事です。

レモングラスの増やし方

レモングラスは株分けで増やせます。失敗の恐れがなく、簡単にできますよ。霜の心配がなくなる4月以降が適期です。根元を傷つけないよう掘り上げ、刃物で丁寧に株を切り分けて植え付ければ完了! 根付くまでは、忘れずたっぷりと水を与えてくださいね。

レモングラスの冬越し

暑さには強いレモングラスですが、霜と寒さには弱いので、地植えの場合は、霜が降りる前に鉢上げします。私の住む埼玉県北部では、地植えのままだと、翌年出てもあまり大きくならない印象ですので、鉢上げするか、一年草だと割り切って、翌年新しい株を植えています。

鉢上げの方法は、株元を10cmほど残してカットし、掘り上げて適当なサイズの鉢に植え、室内の暖かい場所で保管します。