気温の上昇に伴ってぐんぐん成長し、たくさん収穫できる夏野菜は、家庭菜園ビギナーにおすすめ! 夏休みに収穫期を迎え、収穫も簡単で楽しい、カラフルな果菜類が豊富なので、子どもと一緒に栽培するのもいいですね。多くの夏野菜は、地植えの庭がなくてもプランターで栽培できるため、ベランダガーデナーもチャレンジできます。そんな夏野菜をたくさん収穫するために、いまやるべき夏野菜のお世話の基本をおさらいしましょう。まだ苗を植えていない! という方におすすめの、6月からでも栽培が間に合う野菜もご紹介します。

5~6月は野菜苗がどんどん成長する季節


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トマトやナスなど、多くの夏野菜の植え付けのピークは4~5月。ゴールデンウィークの頃に家庭菜園をスタートした方も多いのではないでしょうか? こうした家庭菜園の苗たちは、植え付け後しばらくして根が張ってくると、ぐんぐん成長を始めます。多くの野菜苗は日照時間が5時間以上必要ですが、その条件をクリアしていればベランダなどでも栽培できますね。最近の苗は丈夫で育てやすいものが多く、あまり手をかけなくてもちゃんと収穫できますが、必要なお世話をしてあげるとより元気に育ち、収穫量もアップ。植え付けから収穫までの間、いまやるべき夏野菜のお手入れをおさらいしましょう!

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夏野菜の基本のお手入れ


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あまり手を掛けなくてもぐんぐん成長する野菜たちですが、よりよい収穫を期待するには、苗の植え付け後に、さまざまなお世話が必要です。必要な作業は野菜によって異なりますが、ここでは多くの種類に共通する基本的なお手入れを解説します。

水やり


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植物を育てる時に、まず欠かせない作業が水やり。ほかの作業はやらなくてもすぐに枯れてしまうことはありませんが、水やりばかりはそうもいきません。特にプランターで育てている場合、水やりは必須の作業です。

地植えで育てている場合、基本的には根付いてしまえば水やりは不要です。しかし、気温が高く乾燥しやすい夏場は、必要に応じて水やりを行いましょう。茎葉がだらんと下がって、しなびそうになっている時は、水を欲しがっているサインです。プランターで栽培している場合は、1日1回の水やりが基本です。ただし、気温が高いときや実がつく時期は、必要に応じて朝夕2回の水やりをするとよいでしょう。夏野菜が育つ夏場は、気温の高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。

キュウリやナスなどは実がつき始めると水を欲しがるので、雨が降らずに日照りと乾燥が続くような時は、水やりをして補います。一方、トマトやミニトマトは水分が多すぎると実割れの原因となるので、乾燥気味に育てるのがポイント。育てている野菜に合わせた水やりをするとよいでしょう。

追肥


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野菜は適切に肥料を施すことで健全に生育し、収穫量がアップします。植え付け時の元肥は成長につれて切れるため、適宜追肥を与えましょう。追肥を与えるタイミングは野菜によって異なりますが、多くは植え付け後およそ1カ月後。その後は2週間ごとに与えるとよいでしょう。ただし、肥料は与えすぎても生育に悪影響があるため、用量を守って施すことが大切です。追肥として与える肥料は、速効性の高い液肥や化成肥料がおすすめ。実を収穫する果菜類は、花つき・実つきをよくするカリを含む肥料を選ぶなど、それぞれの野菜に応じた肥料を与えましょう。根が吸収しやすいよう、根が伸びた少し先に施肥するのがコツです。

支柱立て


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トマトやナスなど、成長すると自らの重みで倒れてしまうような野菜を育てるには、支柱が欠かせません。支柱で株を支えて葉が茂りやすいよう安定させることにより、株全体に日がよく当たり、たくさん収穫できるように育ち、また地面に触れて病害虫が発生するリスクも減らせます。キュウリやゴーヤなどつる性の野菜は、支柱に加えてつるが絡まる場所としてネットも設置しましょう。支柱の種類は、大きく分けると、野菜の株元にまっすぐ1本立てる直立式と、2列に並べた支柱を上部で交差させる合掌式の2つがあります。仕立て方や目的によって、支柱の立て方を工夫するのも楽しいもの。よりおしゃれで使いやすい支柱も販売されています。種類に合わせて、誘引しやすく育てやすい支柱を選びましょう。

支柱には天地があり、尖ったほうを土に挿して使用します。倒れないよう、しっかり深く挿し込みましょう。苗を植えた後に支柱を挿す場合、株元から少し離して挿すなど、根を傷つけないよう注意を。また、支柱の連結部分は、紐やクリップを用いてしっかりと固定します。

中耕(ちゅうこう)・土寄せ


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中耕とは野菜の生育中に株元を耕すこと、土寄せは株元に土をかき寄せること。中耕して土寄せすることで、根がしっかりと張り、株が倒れるのを防ぐ効果があります。特に、高く成長するトウモロコシや、ジャガイモやサトイモ、ラッカセイなどの地下部を収穫する野菜は、株がぐらついて倒れたり、イモなどが地表に露出しないよう、土寄せを行うのが効果的です。また周囲を耕すことにより、通気性や水はけがよくなったり、雑草を防止する効果も見込めます。追肥の際に併せて行うとよいでしょう。

わき芽かき・摘心


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わき芽とは、葉や茎の付け根から出てくる芽のこと。こうした芽をすべてそのまま育てると、茂りすぎて風通しが悪くなり、また栄養が分散して充実した実ができにくくなります。主枝や親づるの成長を促すため、トマトやミニトマト、ナスなどはわき芽かきや摘心をしながら育てます。わき芽かきの際は、まだわき芽が小さいうちに手で摘み取るのがベスト。大きくなりすぎた芽を摘むと、株にダメージになることがあります。成長期にはあっという間に大きくなるので、水やりの際などに、わき芽が出ていないかをこまめに確認するとよいでしょう。

わき芽をすべて摘みとると「1本仕立て(1本立て)」。主枝のほかにわき芽を2つ残すことを「3本仕立て(3本立て)」といいます。1本仕立てでは大きく立派な実ができますが、わき芽を多く残すとそれだけ花数は増えて実の数は多くなります。目的に合わせて仕立て方を選ぶとよいでしょう。

一方、ゴーヤやモロヘイヤなどはわき芽の発生を促し、草丈をコントロールするために、つるは茎の先端を摘み取る摘心をしながら育てましょう。わき芽を多く出させることで収穫量が増え、また成長しすぎて葉が硬くなることを防ぐことができます。

病害虫対策


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家庭菜園では、病害虫が発生すればそれだけ収穫できる量が少なくなってしまうため、病害虫対策が必須です。家庭菜園では特定の植物に偏って栽培することが多く、生態系が崩れた状態や連作障害などにより、病気や害虫が発生しやすい環境になりがち。そのため、病害虫の発生はつきものです。

病害虫の被害を防ぐには、まずは病原菌や害虫を庭に持ち込まないことが大切。苗を購入する際は、病害虫の被害が出ていないか、状態を確認し、健全で丈夫なものを選びましょう。また、わき芽かきや剪定などで風通しよく栽培することも、病害虫の活動を抑えるポイントです。

病害虫が発生してしまったら、初期のうちに対処することでダメージを抑えることができるので、こまめな見回りが重要です。害虫を見つけたら捕殺するか、適用のある殺虫剤を使用して対処しましょう。病気を見つけた場合も、周囲に広がらないよう発病部分を処分し、適用のある殺菌剤で対処します。