突然の病気やケガに備えるための医療保険には、「掛け捨て型」と「貯蓄型」の2種類があります。
どちらのタイプにも一長一短の特徴があり、個人の考え方によって選ぶべき医療保険のタイプは異なるため、掛け捨て型・貯蓄型のどちらが優れているか一概には言い切れません。
この記事では、医療保険の掛け捨て型と貯蓄型の違いやメリット・デメリットを解説していきます。
この記事で分かること
掛け捨て型医療保険に向いている人
掛け捨て型医療保険のメリット・デメリット
貯蓄型医療保険に向いている人
貯蓄型医療保険のメリット・デメリット
そもそも医療保険とはどんな保険かについて知りたい方は以下の関連記事をご覧ください。
医療保険とは?種類や必要性、自由診療や先進医療をカバーする選び方をステップごとに詳しく解説します
医療保険の掛け捨て型と貯蓄型のそれぞれの違い
はじめに、医療保険における掛け捨て型と貯蓄型それぞれの違いから確認していきましょう。
それぞれのメリットとデメリット、おすすめの方の特徴がひと目で分かるように一覧にまとめました。
医療保険の貯蓄型と掛け捨て型の大きな違いは、主に「保険料」と「解約返戻金の有無」です。
同じ加入年齢・保障内容で比較した場合、掛け捨て型の医療保険は貯蓄型よりも保険料が低くなります。
そのため、毎月の保険料負担を軽減しながら大きな医療保障を備えられます。
ただし、定期型の掛け捨て型医療保険の契約を同じ保障で更新する際は、保険料が値上がりしてしまいます。
掛け捨て型の医療保険で何度も更新を繰り返すと、払込保険料の総額が貯蓄型を上回ってしまう可能性があるので注意が必要です。
一方、貯蓄型の医療保険は保険料を積み立てられるのが特徴です。
その保険料は、解約する際に契約者に払い戻される仕組みです。※払い戻される金額は、払い込んだ保険料の全額ではない場合があります。
掛け捨て型の医療保険に向いている人
上述の掛け捨て型と貯蓄型の違いを踏まえた上で、掛け捨て型の医療保険が向いている方の特徴は、次の通りです。
掛け捨て型の医療保険に向いている人
毎月の保険料を抑えたい人
ライフプランに合わせて保険の見直しをしたい人
将来必要となるお金をほかの方法で準備ができる人
掛け捨て型の医療保険は、解約返戻金や還付給付金などの貯蓄機能がない代わりに、割安な保険料で保障を準備できることが特徴です。
また、中でも定期型の保険期間は10年や15年などの形で一定期間に限定されており、保険期間の満了を迎える際に契約が更新されます。
そのため、子どもが生まれてから独立するまでの期間や、住宅ローンを完済し終えるまでの期間など、一定期間の医療保障を特に手厚くしたいと考えている方に向いています。
保険期間が満了を迎えるタイミングで保障内容の見直しがしやすいことも特徴です。
その時々で保障内容を見直して、可能な限り保険料を抑えたい方も、掛け捨て型保険を検討しましょう。
ただし、一般的に掛け捨て型の医療保険は解約返戻金の受け取りが期待できないため、老後資金や介護資金など、将来的に必要となるお金については別の方法で貯蓄をする必要があります。
貯蓄型の医療保険に向いている人
一方、貯蓄型の医療保険に向いている方の特徴は、次の通りです。
貯蓄型の医療保険に向いている人
将来に向けて貯蓄したい人
貯蓄が苦手な人
貯蓄型の医療保険の最大の特徴は、医療保障を備えながら貯蓄にも同時に取り組める点です。
払い込んだ保険料が解約返戻金や還付給付金として契約者に戻ってきます。
また、貯蓄型の医療保険の中には、契約時の保険料のまま一生涯の医療保障を備えられるタイプも存在します。
これらの理由から、現在の家計を重視したい方は「掛け捨て型」、将来を見据えた貯蓄にも同時に取り組みたい方は「貯蓄型」を検討するのがおすすめです。
【年代別】医療保険の選び方!押さえるべきポイントを6ステップで解説
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掛け捨て型の医療保険とは
掛け捨て型の医療保険とは、支払った保険料に対して解約返戻金や満期保険金等が支払われない保険です。
保険会社や保険商品ごとに10年や15年などの年数で保険期間(契約期間)が設けられており、その期間中に病気やケガなどで医療費が発生すると、保険会社から保険金を受け取れます。
掛け捨て型医療保険のメリット
掛け捨て型の医療保険のメリットは、次の通りです。
掛け捨て型医療保険のメリット
貯蓄型保険と比べて保険料が低い
保障内容を見直しやすい
同じ加入年齢・保障内容で比較した場合、貯蓄機能がない分だけ掛け捨て型のほうが保険料が低くなります。
また、保障内容を見直しやすいというメリットがあります。
掛け捨て型医療保険のデメリット
一方、掛け捨て型の医療保険のデメリットは、次の通りです。
掛け捨て型医療保険のデメリット
満期保険金や解約返戻金(※1)がない
保険契約の更新で払込保険料が上がる(※2)
更新を繰り返すことで払込保険料の総額が貯蓄型よりも高額になる可能性がある
※1 金額は少ないが戻ってくる場合もある※2 同じ保障で更新した場合
掛け捨て型の医療保険は、その名前からも分かるように保険料が掛け捨てです。
場合によっては払戻金が発生することはありますが、保障内容に該当する事案がなければ受け取れるお金はありません。