夫が40代後半のころ、突然「家の中が臭い」と言い始めました。夫は普段から洗濯物の生乾き臭や梅雨時の室内のにおいなど、いろいろなにおいに敏感でした。あまり気にしない性格の私は「またか」と心の中でつぶやきながら深く気にしていませんでしたが、結局夫はその後3年ほども家が臭いと言い続けることに。その原因は、思いも寄らないことでした。

においに敏感な夫

夫が40代後半のころ「家の中が臭い」と言い始めました。夫は若いころから洗濯物の生乾き臭やエアコンのほこり、梅雨時の室内のにおいなど、いろいろなにおいに敏感なところがあったため、この発言にも驚きはありませんでした。私自身はよほどのことでない限り気にしない性格です。一方、夫は普段からにおいに敏感で私は「またにおいの話か」と思うことがほとんどでした。だからこのときもあまり気に留めなかったのです。

しかし、それから数日たっても毎日のように「臭い」と言う夫。いくらにおいに敏感な夫でも、突然言い始めて毎日のように言い続けるというようなことはそれまでなかったので、私もやや不思議に感じました。そこで、「どんなにおいがするの?」と聞いてみると夫は「煙臭い感じ」とのこと。ただ、どこからのにおいなのかは判断できないとのことでした。

元々家の中のあらゆる物ににおいはあるものだと思っており、気にしてかいでみても結局気になるようなにおいを感じられなかった私は、「人それぞれ感じるにおいは違うから気にしなくて良いのではない?」と答えました。しかし、夫は納得いかないようで、「どうしてわからないのか」と喧嘩になることもありました。

(広告の後にも続きます)

においが夫婦喧嘩の原因に

夫が「家の中が臭い」と言うのはほとんど毎日でしたが、日によってはにおいがしない、日によっては1日中においがあるなど多少の変化はありました。何度も「煙臭い」と言われていると、さすがの私も少し怖くなってきていました。家のどこかで何かが燃えているのかもしれないと考えたからです。毎日のように「煙臭い」と聞かされていると「もしかしてこのにおいかな」と煙臭いような気になってしまう日もありました。

しかし何度か確認して「そんなにおいはしない」と思い、夫に「毎日わざわざにおいをかがなくても良いのでは? 気にし過ぎではないの?」と言い、またもや喧嘩に。すると夫は、原因究明に部屋中を調べ始めました。キッチンから寝室、浴室、トイレ、それぞれの配管回りなど、においがする日は部屋中を調べましたが特定できませんでした。

子どもたちが帰省したとき、夫が子どもたちに聞くと「あまり気にならないけれど、ずっと住んでいないからわからないよ」と答えていました。実際子どもたちは私のように気にならない性格で、夫が普段からにおいに敏感であると知っていたため、におわなかったけれど夫を怒らせないように話したということでした。