焚き火ができるモダンデザインのもう一つの庭
テラスから2段ほど下がったオープンエリアの庭。階段は奥行きを持たせてベンチとしても利用できるよう設計されている。モダンな庭の雰囲気に合わせて、「NARDI」のロッキングチェアをチョイス。
ガーデンダイニングの隣は、テラスから50cmほど下がった沈床ガーデン風の庭です。ここは屋根がなく、より開放感がありながらも、テラスとの段差により囲われた安心感のある空間になっています。焚き火をしたいというTさんの希望を受けて、床はグレーの砂利敷きとし、植栽エリアは小さく制限して管理に苦労しないようゆっくり生育する植物をセレクト。色鮮やかな花はなくても、フォルムのユニークな植物たちがシンプルな壁を背景に個性を競い合います。
ロッキングチェアでくつろぐTさん。ガーデンダイニングとオープンエリアの庭は、腰高のプランターで仕切られており、個々の空間に程よい距離感がある。腰高の壁はTさん自身によるクシ引きの左官仕上げで、素材感のある風合いに。
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空間の豊かさがコミュニケーションも豊かに
家族で過ごす休日のランチ。屋外の開放的な雰囲気も手伝い、リラックスして会話を楽しめる。
異なる雰囲気の二つの庭が生まれたことで、家族の団欒の時間はもちろん、友人や仕事仲間と庭で共に過ごすことも増えたというTさん。
「友人や仕事仲間を我が家に招いてもてなしたいというのもリフォームの目的の一つだったんです。実際、この庭ができてからは月一でゲストが来ては庭で食事していますね。室内だと招くほうも招かれるほうも、ちょっと緊張するものですが、屋外だとお互いリラックスして、普段話せないようなことも話せるんですよ。コミュニケーションが円滑にできる空間を持てたことは本当によかったなと思います」。
T邸のように、庭をリフォームすることで住まいの可能性は大きく広がり、暮らす人の関係性までも豊かにすることができます。そのキーポイントは、庭を居住空間の一つとして捉えて快適性を高めることです。戸外空間を上手に活用し、我が家の居心地をもっとよくしてみませんか。
取材協力/みどりDesign室「五感+」
Credit
取材&文 / 3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。