鮮やかな花の色を水に移して遊んだ記憶はありませんか。ハーブの花の中には、そんな色水遊びを楽しみながら、美味しく飲めて身体にもよいものがあります。この記事では、夏の庭で楽しみたい、近年人気のカラフルなハーブドリンクをご紹介します。

天然色素のディープ・ブルー・ラテ


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紺碧の青色がミルクに溶け出す様子がなんとも不思議で妖しげなドリンク「ディープ・ブルー・ラテ」。この万年筆の青色インクのような濃い色は、こう見えて天然もの。バタフライピーと呼ばれる青い花の色素を使っています。バタフライピーは東南アジアに自生するマメ科の植物で、タイやベトナムなどでは古くから愛飲されているポピュラーなハーブティーです。タイやマレーシアではこの青色で米を染めたナシケラブという伝統料理もあります。

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まるで魔法! 青から紫に変わる秘密


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この青色はアントシアニンという色素によるもので、お湯に浸すとその成分が溶け出て鮮やかな青色のティーになります。アントシアニンは酸性では赤色に傾くため、レモンを入れるとサーっと紫色に変わります。アントシアニンは抗酸化物質のポリフェノールの一種で、目の疲労に効果が期待できます。また、内臓脂肪の蓄積を抑制し、血液をサラサラにしてくれる効果もあるのだそう。美容と健康への効果と、そのフォトジェニックなビジュアルから、バタフライピー・ティーは近年、人気が高まっています。

インパクトのある鮮やかな青色のバタフライピーですが、味わいはほんのりと豆の香りがするくらいで、ほとんど味がありません。クセがなく飲みやすいので、ほかのハーブと合わせたり、ソーダなどと合わせてドリンクにしたりと、幅広いアレンジが楽しめます。


ブルーからパープルのグラデーションが綺麗なバタフライピー・ドリンク。蜂蜜やシナモンを入れ、炭酸で割って飲んでも美味しい。Photo/Theerawan/Shutterstock.com


バタフライピーのお茶を凍らせれば、見た目も涼しげなアイスバーができます。Photo/Rimma Bondarenko/Shutterstock.com