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●全国でもコロッケの消費量が特に多いことで知られる富山県高岡市。近年「高岡コロッケ」としてご当地グルメされるほどの人気ぶりです。今回は、高岡市で高評価のコロッケ店3店舗を食べ歩いてきたので、その魅力をご紹介します。
「コロッケ消費量ランキング」では例年上位に食い込む富山県。特に高岡市ではコロッケを出す店が多く、スマホで検索するとヒット数の多さに目が回るほどです。
近年では「高岡コロッケ」としてご当地グルメ化されており、地元の富山新聞社などが「高岡コロッケ実行委員会」を発足(現在は閉鎖)。また、コロッケで町おこしを起こす茨城県龍ケ崎市、静岡県三島市と「三コロ会」を結成するなど、コロッケをめぐって他自治体との連携も行っています。
ただし「高岡コロッケ」と言ってもその味・形は実にさまざま。ザックリと高岡市内のコロッケなら“高岡コロッケ”とも言えそうですが、ここでは特に地元で高評価を得ている3店の味わいを食べ比べ。高岡でしか食べられないコロッケの魅力に迫ります。
丸長精肉店|半世紀以上親しまれる庶民派コロッケ
『丸長精肉店』
まずはじめは、地元で半世紀以上親しまれるという『丸長精肉店』を訪れました。渋い店構えにテンションが上がりますが、店内に入ると精肉だけでなく様々な惣菜が売られており、思わず全部食べたくなってしまうほど。
『丸長精肉店』の「コロッケ」(80円)
そんな中でもやはり「コロッケ」は安定人気のようで、筆者のほかにも複数のお客さんが注文していました。
均等にまぶされたきめ細かい衣の中から甘みあるホクホクのじゃがいもが!
オーダーから待つこと数分。登場した「コロッケ」はまずきめ細かい衣が均等にまぶされており、繊細な仕事ぶりがよく伝わってきます。そして、そのカリッとした衣をかじると、中から甘みあるホクホクのじゃがいもが! 程よいねっとり感と風味の良さにかなりハイレベルな旨さです。しかも価格はわずか80円。『丸長精肉店』の良心を強く感じる味わいでした。
●SHOP INFO
店名:丸長精肉店
住:富山県高岡市あわら町13-31
TEL:0766-23-1070
営:8:30〜19:00
休:日曜
天狗乃肉 林本店|良質の肉を使用した贅沢コロッケ
『天狗乃肉 林本店』
続いて訪れたのは、高岡市内でカリスマ視されている高級精肉店『天狗乃肉 林本店』。ブランド牛や希少部位などを販売する店で、店構えも実にオシャレ。知らなければここが精肉店とは思えぬほどですが、ここでは高級精肉のほかにも「コロッケ」のテイクアウトがあります。
オシャレな店内の壁には天狗のお面が![食楽web]
自慢の「越中万葉牛」を使った「越中万葉牛ゴロゴロコロッケ」、「チキンチーズコロッケ」、「お肉屋さんのコロッケ」などがラインナップされています。今回は「越中万葉牛ゴロゴロコロッケ」と「お肉屋さんのコロッケ」をオーダーしました。
『天狗乃肉 林本店』の「お肉屋さんのコロッケ」(80円)、「越中万葉牛ゴロゴロコロッケ」(190円)
まずは「お肉屋さんのコロッケ」をパクリ。シンプル・イズ・ベストな味わいでじゃがいもの風味を押し出しています。甘味よりも濃厚なでんぷんが勝る感じで、ご飯のおかずにぴったり合うように思いました。これで80円はかなりのお値打ちだと思います。
じゃがいもの風味を強く感じる「お肉屋さんのコロッケ」
一方の「越中万葉牛ゴロゴロコロッケ」は、その名の通り、高級牛肉がじゃがいもと一緒にゴロゴロ入っています。もはやメンチカツと名乗っても良いのではないかと思うレベル。この贅沢感で190円というのもまたお値打ち。いずれのコロッケにも『天狗乃肉 林本店』の“精肉店”としての矜持を強く感じました。
食べ応え十分の「越中万葉牛ゴロゴロコロッケ」
●SHOP INFO
店名:天狗乃肉 林本店
住:富山県高岡市佐野997-1
TEL:0766-21-0525
営:10:00〜17:00
休:火・日曜
アルペーゼ|珍しい「コロッケカフェ」の女子力高めコロッケ
『アルペーゼ』
そして最後に訪れたのが『アルペーゼ』というお店。全国的にも珍しい“コロッケカフェ”を掲げる店で、これまたコロッケの街・高岡ならではのお店です。
店内は可愛らしさ満点で、コロッケの他にスイーツや雑貨なども販売。店内でいただく場合は、ドリンク類と合わせて、コロッケかスイーツなどをいただく仕組み。ここでは「ふつうコロッケ」と「ハンバーグコロッケ」をオーダーしました。
左が「ハンバーグコロッケ」(120円)、右が「ふつうコロッケ」(100円)
「ふつうコロッケ」は女性でも軽く食べられる軽さが魅力。じゃがいもはあえてゴロゴロ感を残す、食感も楽しい一品でした。また、これとは真逆にパンチ強めでご飯のおかずにも持ってこいなのが「ハンバーグコロッケ」。肉の旨みを全面に感じるコロッケ。2品のコントラストが面白いですね。
女性でも軽くいただける「ふつうコロッケ」
このほかにも『アルペーゼ』には「チキンライスコロッケ」「高菜おにぎりコロッケ」などの創作系コロッケも数多くそろっています。女子力高めの店である一方で、コロッケの可能性を引き上げる名店だと思いました。
肉感強めの「ハンバーグコロッケ」
●SHOP INFO
店名:アルペーゼ
住:富山県高岡市駅南2-2-12
TEL:080-6356-1501
営:11:00〜19:00
休:木・日・祝
まとめ
ご紹介してきた通り、ひと口に「高岡コロッケ」と言っても実に多種多様。庶民に根付いたもの、高級食材を使いながらもリーズナブルに提供するもの、コロッケの可能性をさらに引き上げるものなど。
ただし、共通するのはどこも間違いなく美味しいということ。富山・高岡エリアを訪れる機会がある人は、ぜひ地元の名店のコロッケを食べ比べてみると楽しいですよ。
(取材・文◎松田義人(deco))