切り戻したハーブの活用方法

さっぱり切り戻しました。もっと短くさっぱり切ってもよいですが、日々フレッシュハーブティーなどで使う分を残すと、このくらいがちょうどよいでしょう。ベジトラグは高さがあり、プランターの底部が地上部から離れているため、切り戻しをすれば風通しは良好に保たれます。もし、底部がぴったり接地するような鉢の場合は、鉢台に置いたり、底に「ポットフィート」などのグッズを利用して風通しをよくするとよいでしょう。


鉢底に「ポットフィート」を置くことで、通気性と排水性がよくなり、根腐れなどが防げる。Aaron Finn/Shutterstock.com

プランター一つ分ですが、切り戻しで収穫できる量はたっぷり! フレッシュハーブはハーブティーなどのほか、料理に使えます。小さな虫がいることがあるので、軽く洗ってから使います。とはいえ、全部を一度に使い切るのは難しいので、とりあえず使わない分は洗わずに、少しずつ束ねてドライにして保管しておきます。

ハーブのドライ方法

少しずつ束にして、直射日光の当たらない風通しのよい場所に逆さに吊るして十分に乾燥させます。束が大きいと内側が乾きにくく、カビが発生したりするので少量ずつの束にするのがポイント。また、直射日光が当たると香りの成分が揮発しやすくなるので、室内の日が当たらない場所を選んでください。パリパリに乾燥したら、乾燥剤を入れて密閉容器(または密閉袋)に入れて保存します。乾燥させたハーブはお茶や、塩と混ぜ合わせたハーブ塩、また小袋に入れて靴やトイレなどの消臭などにも使えます。カレープラントは、黄色い花が乾燥してもその色が失われないので、ドライフラワーの素材としても楽しむことができます。


乾燥させて砕いたハーブはお茶やハーブ塩の材料に。Brent Hofacker/Shutterstock.com

ドライ以外の保存方法としては、冷蔵・冷凍があります。冷蔵する場合は、水を含ませ絞ったキッチンペーパーに挟んで密閉容器(または密閉袋)に入れると1週間程度保存できます。冷凍の場合、密閉容器(または密閉袋)に入れて保存し約1ヶ月保存できます。解凍すると黒く変色してしまう場合があるため、使用する際は凍ったまま使います。

ハーブレシピ1・フレッシュハーブティー


ローズマリー、タイム、ミント、ワイルドストロベリーの葉、セージなどをブレンド。

もっとも簡単なハーブの活用方法が、ハーブティーです。さっと水洗いした後、耐熱容器に入れてお湯を注ぎます。ハーブは1種類よりもブレンドすることで、味と香りの調和がとれて美味しく飲みやすくなります。熱湯400ccに対し両手1杯分くらいのハーブがあるとよいでしょう。3分ほど蒸らしたら飲み頃です。

ハーブレシピ2・サルティンボッカ


Magnago/Shutterstock.com

サルティンボッカとは「口に飛び込む」という意味。すぐに作れて美味しいイタリアの家庭料理です。作り方はとても簡単。肉(豚でも牛でもラムでも鶏肉でもなんでもOK)に生ハム、セージの葉をのせて楊枝で留め、小麦粉をはたいて焼きます。焼き上がりに白ワイン少々を入れてアルコールを飛ばし、バターを加え、肉と馴染ませたら完成です。お好みでレモンを絞っても美味しくいただけます。

ハーブレシピ3・トスカーナフライドポテト

こちらは鈴木ハーブ研究所の鈴木さちよさんお気に入りのレシピ「トスカーナフライドポテト」。レシピを教えてもらいました。ローズマリーなどのハーブとニンニクで香り付けしたフライドポテトで、おやつやビールのおつまみにも最適です。

【材料】

ローズマリー 15cmほどを2枝タイム 2〜3枝セージの葉 5〜6枚ニンニク 1〜2片ジャガイモ 4〜5個ベーコン お好みの量小麦粉 少々塩胡椒 適量揚げ油 適量

【作り方】

① ジャガイモもニンニクも皮付きのままでOK。ジャガイモをくし切りにして小麦粉をまぶします。ニンニクは先端をカットしておきます。切らないと高温の油の中でニンニクが弾けて危険なので、忘れないように!

② 油にハーブとニンニクを入れてから火をつけ、油が170℃に温まったらジャガイモを入れて、こんがりキツネ色になるまで5〜6分揚げます。このときハーブが黒くなっても大丈夫です。

③ ベーコンを適当な大きさに切って、別のフライパンで炒めます。ジャガイモが揚がったら、ベーコンと絡めて塩・胡椒をふり、完成。

ハーブレシピ4・モヒート


Sea Wave/Shutterstock.com

グラスにグラニュー糖またはシロップ(好みの量)、ライム1/2を切って入れ、ライムを潰して砂糖と混ぜます。ミントの葉を20枚程度入れ軽く潰します。あまり長く潰すと苦味が出るので適度に。氷、ラム50ml、炭酸水50mlを入れてよく混ぜれば完成です。甘く爽やかで飲み口がよいので、くれぐれも飲み過ぎにご注意を。

<ハーブを活用する際の注意点>
自然の恵みが詰まったハーブですが、妊娠中・授乳中の方、治療中の病気がある方、体質等の心配がある方は、使用できない種類もあります。使用する前に、かかりつけの医師にご相談ください。また、ハーブは薬ではありません。健康状態が気になる方も医師にご相談ください。

Credit

文&写真(クレジット記載以外) / 3and garden



スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。