世界最大級の本の街として知られる「神保町」。昔ながらの古書店や新刊書店が軒を並べるエリアで、2、3時間待ちのかき氷店「かき氷 志膳」がある。店主は神保町で40年以上の老舗鰻屋「かねいち」の鈴木さん。鰻屋の営業が終了してからお店がオープンするので、正確な営業時間が決まっていないのもワクワクするポイント。

飲食店ならではの独自のルートから仕入れる食材やフルーツで作られるかき氷は、ゴーラ好きから絶大な人気を誇ります。今回はそんな同店のかき氷の魅力に迫ります。

鰻屋がなぜかき氷を!?はじまりは、かき氷&薬酒BAR

2019年にオープンした「かき氷 志膳」。店主・鈴木さんはもともとは鰻屋が本業。「鰻はご飯にタレかける感覚で、かき氷は氷にソースをかけるもの。そこに共通点があると思いはじめました」と仰る店主。オープン当時は昼はかき氷、夜は薬酒BARとして営業していたんだとか。かき氷は5月~10月の夏場だけやっていたそうで、コロナが明けて営業を再開したところ問い合わせが殺到。

それからかき氷を目当てにくる方が多くなり、かき氷一本に。いまではかき氷専門店として、夏だけではなく、冬含めて通年で堪能できます。

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加糖を控えめにし、素材の味を活かしたかき氷

市場や果物屋、八百屋とは長い付き合いがあり、食材はそれぞれの店に直接仕入れにいくそう。一口頬張ればフルーツの鮮度が一目瞭然です。フルーツを何日も追熟させて糖度や香りを出すようにし、加糖はあえて控えめにしているのだとか。

かき氷というと、メロンやいちごといったフルーツシロップをイメージしますが、ここでは違います。数字が振ってあるアールグレイマスカルやゴルゴンゾーラがベースとなり、その下にあるフルーツが引き立つメニュー構成に。練乳を使ったメニューが登場する時は、既製品のものではなく、自家製で作られているなどこだわりが詰まっています。