実は私たち…
結局、閉店間際になっても何も運ばれてきませんでした。謝罪すらせず私たちを見下す態度の元同級生に、ついに私の怒りは爆発したのです。
「暴言の数々にひどい態度。やはり、この店はつぶしましょう!」と私は宣言してやりました。
実は私は、数年前に飲食関係の企業を立ち上げ、今や業界では知る人ぞ知る女社長になっていました。しかも夫は投資家で、わが社の大株主。このお店も、父同士の取り決めで経営を任せてもらっていたのです。どうやら、実の息子に見切りを付けた店長が、夫に偵察を頼んでいた様子。
というのもこれまでにも多数のクレームがあったようで、レストランは以前よりも客足が減っていました。加えて、夫の調べでスタッフへの高圧的な対応も発覚したのです。
元同級生は、「つぶすのだけは勘弁してください……」と泣きながら平謝り。心を入れ替え態度を改めるなら良し、でなければ即解雇・出入り禁止という約束で、看板だけは下げずにゼロから頑張ってもらうことに。嫌な気持ちにもさせられましたが、彼の父親が作る料理の味だけはたしかだったからです。
これまでの評判を取り戻し、居心地の良いお店にしてもらうべく、経営者としても元同級生としても、しっかり目を光らせていきたいと思います。
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学生時代のノリのまま、大切なレストランのスタッフやお客様まで見下していた横暴同級生。これからは改心し、お父さんのためにも誠実に勤めてくれるといいですね。
著者/ウーマンカレンダー編集室/スカッと
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