中古マンションの相場価格はいくらなのでしょうか。また、検討事項のひとつとなる築浅物件・築古物件のメリット、デメリットは何なのでしょうか。
この記事では現在の中古マンション価格の相場を踏まえながら、築浅と築古のメリット・デメリットを解説していきます!
中古マンション価格の相場と今後の見通し
ここでは、現在の中古マンション価格の相場と今後の見通しについて解説します。
中古マンション価格は上昇傾向
現在の中古マンションの相場価格はどうなっているのでしょうか。2021年12月に発表された三大都市圏・主要都市別の中古マンションの価格と推移をみていきます。
2021年11月時点での首都圏中古マンション価格は、前月比1.4%の4,419万円。なんと7ヵ月連続で上昇しています。そのほか東京都が+1.0%、神奈川県が+1.2%、埼玉県が+0.7%上昇、対して千葉県のみ-0.9%と下落していました。
また近畿圏は前月比+0.4%で13ヵ月連続で上昇。中部圏は0.7%下落で、愛知県が0.6%下落となりました。
このように、主要都市では中古マンション価格が上昇傾向にあります。
中古マンション価格が下落する要因
上昇傾向が続く中古マンション価格ですが、今後下落する可能性があります。考えられる価格下落の要因を見ていきましょう。
1つめは生産緑地解放による2022年問題です。2022年以降は、都市部の農地の税金負担が大きくなるため、多くの方が農地を手放すといわれています。そうなると土地が供給過多になり、都市部の地価が暴落する可能性があります。
2つめは2025年から訪れる本格的な高齢化社会。現在はマンションに住む高齢者が非常に多いことが問題となっており、2025年になると、その高齢者の方の多くが亡くなったり、施設に移ることが考えられます。マンションに住む人が少なくなるため空室が発生し、中古マンションが供給過多になります。
中古マンション価格が上昇する要因
反対に中古マンション価格が上昇する可能性もあります。考えられる価格上昇の要因を見ていきましょう。
まず挙げられるのが、新型コロナの影響です。テレワークが増えて生活様式が大きく変化し、家で過ごす時間が多くなりました。住むことにこだわりを持つ方が増えた影響で、今後マンションの人気が高まるかもしれません。
また低金利政策の継続も、中古マンション価格上昇の一因となり得るでしょう。これまでも中古マンション価格や新築マンションの価格が上昇し続けてきた背景には低金利政策がありました。
金利はローンを完済するまで支払い続ける必要があるため、マンションの購買意欲にも直接的に関わってきます。低金利政策が継続される限り、中古マンション価格は上昇するのではないでしょうか。
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築浅の中古マンションを購入するメリット・デメリット
ここからは、築浅マンションのメリットとデメリットについて解説します。ここでは築5年以内のマンションを「築浅マンション」と定義します。
築浅の中古マンションを購入するメリット
築浅の中古マンションを購入するメリットは、築5年以内のためある程度きれいな状態であり、新築物件よりも安いことです。反対に築浅なのにあまりきれいでない場合は、しっかり管理できていない可能性があるので注意しましょう。
また設備が充実している中古マンションが多いのもメリットのひとつです。とくにオートロックやモニター付きインターホンといったセキュリティ面に関しては、新しいタイプのものが導入されているケースが多いといわれています。
築浅の中古マンションを購入するデメリット
築浅の中古マンションはメリットが多いゆえに人気もあります。売りに出されてもすぐに売れてしまうため、希望どおりの物件が見つかりにくいでしょう。
さらに人気の中古マンションは値段が下がりにくいという側面も。「新築で購入するよりはマシ」という認識でいるほうがよいかもしれません。
こんな方は築浅の中古マンションがおすすめ
ここまで築浅の中古マンションを購入するメリット・デメリットについて解説してきました。築浅の中古マンションは、「多少マンション価格が高くても、新しい建物で設備が充実している点を重視したい」と考えている方におすすめです。
デメリットでも触れましたが、人気の中古マンションは築浅になってもあまり値下がりしないケースがあります。予算に余裕がある方向けの物件だといえます。