がん保険の複数加入によるデメリット
一方、がん保険の複数加入によるデメリットとしては、次の2点が挙げられます。
がん保険の複数加入によるデメリット
保険料負担が大きくなる
給付金請求の手間が増える
1. 保険料負担が大きくなる
がん保険に複数加入することによるデメリットは、保険料の負担が大きくなる点です。
一般的に、生命保険は保障内容を充実させると、保険料も高くなります。
複数のがん保険に加入する場合は、お互いに不足している保障を補い合う形で必要な保障に絞り、保障内容の重複を避けることを意識すれば合理的な保険料に抑えられます。
2. 給付金請求の手間が増える
支払事由に該当した場合に複数の保険会社や商品から給付金を受取れます。
ただし、受け取るには契約者自身が保険会社に対して請求手続きを行わなければなりません。
複数の保険会社と契約している場合、それぞれの保険会社に対して請求手続きを行うことになるため、給付金を受け取るための手間が増える点に注意が必要です。
がん保険への複数加入を検討する場合は、保障内容や保険期間などと合わせて、給付金の請求手続きや必要書類についても確認しておくようにしましょう。
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がん保険に複数加入する際の注意点
がん保険に複数加入する際は、次の3つの注意点があります。
がん保険に複数加入する際の注意点
保障内容が重複しないようにする
免責期間を確認する
先進医療(自由診療)特約など給付金を二重で受け取ることができない場合もある
1. 保障内容が重複しないようにする
がん保険に複数加入する際は、保障内容が重複していないか組み合わせをよく確認することが大切です。
がん保険は、保障内容に応じて次の3種類に分けられます。
たとえば、保険会社Aと保険会社Bがどちらも「入院給付金型」を中心とした保障内容の場合、通院治療時には給付金を受け取れず、がんの治療費が家計を圧迫する要因になりかねません。
各商品の特性や内容を理解し、リスクを相互に補えるように商品を組み合わせてください。
また、がん保険以外の保険と保障内容が重複する場合があります。
一般的な医療保険は入院給付金と手術給付金の2種類が基本保障(主契約)で、がん治療の際にも通常の医療保険からこれらの給付金が支払われる場合があります。
そのため、すでに医療保険に加入している方は、医療保険とがん保険の保障内容が重複していないか確認しましょう。
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2. 免責期間を確認する
がん保険に複数加入する際は、免責期間についても確認しておくと安心です。
「免責期間」とは?
給付金が支給されない期間のこと。免責期間中にがんと診断された場合や治療を受けた場合でも、一切の給付金が支払われない。
手術給付金や治療給付金が基本保障のがん保険は、保険会社によって免責期間が設けられていないタイプも存在します。
複数のがん保険に加入する場合は、免責期間がないタイプと組み合わせることで、保障が受けられない空白期間を短縮できるのでおすすめです。
ただし、免責期間が終了した後で給付金の請求手続きを行ったとしても、実際に給付金を受け取るまでには多少の時間がかかる点はあらかじめ理解しておきましょう。
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3. 先進医療(自由診療)特約など給付金を二重で受け取ることができない場合もある
保険会社は「契約内容登録制度・契約内容照会制度」を共同利用しており、被保険者から保険金や給付金の請求があった際に登録情報を確認します。
「契約内容登録制度・契約内容照会制度」とは?
保険契約等の引受けの判断や保険金・給付金等の支払い判断の参考とすることを目的とし、生命保険会社が保険契約に関する登録事項を共同して利用する制度。
そのため、複数加入した場合の保険金や給付金についてどのように支払われるのかを事前に各保険会社へ確認することが大切です。