2児の母でありヲタクであるエェコさんによる、お父さんが倒れたときの話を描いたマンガを紹介します。

エェコさんのお父さんは脳の病気で倒れ、リハビリ院に入院。記憶力低下が顕著で預金も資産もない状態だったので、生活保護を申請して支給金を受けることに。紆余曲折の果て、別の病院に移るも精神不安定で暴れるようになり、鎮静剤を打たねばならない状況に……。車椅子にベルトで固定されながら病棟の廊下を放浪しているお父さんの姿を見て、ショックを受けるエェコさん。さらに数日後、役所の援護課からの連絡を受け、お父さんの実家の家財処分を進めることに。プロの清掃員によりすぐに家具が選別され、残ったのは段ボール箱2つ。切ない気持ちになりました。

数日後、今度は洗濯物を交換すべく、片道2時間かけて病院へ。加えて、病院から入院費請求書も届き、息をつく暇もありません。また直後には、病気が脳炎の一種であり、対処法が判明したのです。一方、同時期に娘さんが救急車で運ばれ1泊入院するという緊急事態も発生。すべてひとりで対応したエェコさんは涙目状態でした。ようやく一段落着いたかと思った日曜の朝、またも病院から着信が! 慌てて出ると、状況を理解していない様子のお父さん。経緯の説明を繰り返すも、「お前に会うまで誰も信用しない!」「ふざけんなバカ!」とわめき散らし、話が通じません。挙句に「この親不孝者!」とまで言われたエェコさんは大ショック。暴言を吐き続けるお父さんに、「二度と電話してくんな!」とブチ切れてしまい、震えながらベッドにつっぷしたのでした。

父の容態が…

今までの苦労を張本人であるお父さんにすべて否定されたようで、病気の影響だとわかっていても、ひどい言葉で言い返してしまったエェコさん。自己嫌悪でいっぱいになったと言います。しかしこのとき、「私は親不孝者……」と落ち込むエェコさんを支えてくれたのは、まだ小さな娘さん。「ママは悪くない」と断言してくれたのです。

















ブチ切れ事件から数週間が経過。父とはあれ以来やりとりをしていません。看護師さん経由で話を聞くと、薬のおかげで激怒することはなくなったものの、固形食を受け付けず、とろみを付けた半流動食を何とか食べさせているのだとか。

このままでは胃ろう(腹部にカテーテルを通して胃に直接栄養を送る措置)……? と危惧する私に、過去のワンシーンがよみがえってきました。それは、父方の祖母の最期の様子。父は、延命のため胃ろうをされた自分の母を見て、「自分は自然に死なせてくれ」と言っていたのです。あれは数年前のこと。今、父について措置の判断を聞かれるのは私です。さあ、どうすればいいのでしょう……!

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かつてお父さんが、胃へのカテーテル措置はしないでほしいと言っていたことを思い出すエェコさん。その判断を医師から迫られたら、決められるのはエェコさんのみです。できる限りの延命治療はしたい一方、本人が望まない苦しい措置をさせるのも心苦しいもの。まさに正解のない問いですね。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

著者/エェコ
2児のヲタママ。「ヲタママだっていーじゃない!」というブログを運営中。育児コミックエッセイ連載やweb広告漫画を執筆している。