その後のてん末は?
息子のお望み通り、私が会社を辞職して数カ月後……。「助けてくれよ母さん……金を貸してくれ」と情けないメッセージが届きました。
そう。私は、息子の横柄な態度に困り果てていた社員たちを全員引き受けるべく、他の上層部のメンバーと話し合い、新会社を立ち上げていたのです。残ったのは息子ひとりというわけ。
「口だけの取引先にだまされて、利益どころか借金だらけで……このままじゃ俺、自己破産だ……」
「あんたは、お父さんが守り続けてきた会社の名前を汚したの。これまでさんざんチャンスをあげたのに、一向に改心もしなかった。私はそんなあんたをもう甘やかさない。ひとりでどうにかしなさい」
その後、窮地に陥った息子は、ようやく自分のしでかしたことと世のことわりを痛感したようで、真面目に頑張るように。私は、突き放すのも愛情だと思って遠くから見守ることにしています。
新会社のほうは、ついてきてくれた従業員たちのおかげで軌道に乗っています。また、夫のことを知る取引先も、次々と契約してくれたのです。私も亡き夫に恥じないように、これからも精一杯従業員と会社を守っていきたいと思います。
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亡くなった父の会社を守るどころか、横暴な態度で目先の利益を追求しようとした息子。挙句に母親を追い出した結果、目も当てられない状況になりましたね。これも自業自得、ここから学んで心を入れ替えてくれることを祈ります。
著者/ウーマンカレンダー編集室/トーク系
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