日本の伝統である和装文化と、先進的な洋装文化を京都から発信するイベント「ファッションカンタータ from KYOTO」が京都劇場で開催された。今回、第30回を迎えたこのイベントに、スペシャルゲストとして、女優の吉岡里帆、モデルの松村沙友理が花を添えた。
「きものと女性」と題して、江戸時代から各時代のきものと女性にまつわるエピソードをお芝居の形式で紹介。京都出身の吉岡里帆は竹久夢二をイメージした大正ロマンをほうふつとさせる和装を披露した。また、京都の手描き友禅作家である羽田登喜デザインの和装2ルックを、松村沙友理は染色作家である藤井裕也デザインの和装を着て、登場。
〈左〉吉岡里帆〈右〉松村沙友理
一方、先進的な洋装として、今回参加したのはバッグメーカーのクイーポが手がける「創悦」。
「喜びを創り、創ることを喜ぶ」をコンセプトに、バッグやウェアのコレクションを制作している。植物性タンニンでなめした牛革をメインに使っているほか、日本古来の革素材である鹿革も、鳥獣被害対策の一環として積極的に取り入れ、革の可能性を探っている。
最初に、スポーツをテーマにしたコレクションを披露。卓球やアーチェリー、ハンマー投げを革製品で表現したスタイルを見せた。
また、「ウェアラブルバッグコレクション」が登場。肩にかけるショルダーハングバッグや、バッグをつけたハーネスなども。
最後には、着物の要素を取り入れつつ、バッグのようにものを入れる箇所も作ったケープを、モデルの鮎川陽子がまとって登場した。シーナ&ロケッツの鮎川誠とシーナを両親に持つ鮎川は「幼いころから革ジャンの中で育ったので、レザーファッションは大好き」と話した。
鮎川陽子
text: Izumi Miyachi
・デジタル製品パスポートのファッション業界への導入は、どうエコ活動につながるのか?
・「コス」が京都の絞り染めで水の流動感を表現。職人との協働の背景は