更年期からの女性ホルモンとの付き合い方!閉経後に困らないために今からできる対策は?

エストロゲンの減少の原因は、卵巣の働きの低下

では、なぜ、エストロゲンの分泌が減ってしまうのでしょう?

その理由は、女性が生まれたときから卵巣内にもっている卵胞(原始卵胞)の数が次第に減ってくるため。卵胞は、卵子の元になる細胞です。女性は生まれたときには卵巣内に約200万個もの卵胞を蓄えています。しかし、思春期頃までには10分の1から40分の1の量に自然に減る上に、月経が起こるたびほぼ300個もの卵胞が消滅していきます。

男性の場合、精子は生涯つくられますが、女性は違います。生まれつき卵巣内にもっている卵胞の数は、減ることはあっても増えることはありません。

そして排卵をしなくなると、プロゲステロンも出なくなります。

しかも現代の女性は、昔と比べて出産する子どもの数が少なく、生涯の月経回数が約10倍と非常に多くなっています。つまり、そのぶんだけ卵巣も酷使されているということです。

そして40歳前後のいわゆる「プレ更年期」が始まる頃になると、卵胞は約1万個を下回るまでに減少しています。さらに年齢を重ねると、1000個を割る頃には閉経になると言われています。

このようにエストロゲンを分泌する卵胞そのものが減るわけですから、当然エストロゲンの分泌量は激減します。これが更年期のさまざまな不調や症状の元になるのです。