巨人と西武の両球団は2024年6月24日、松原聖弥(29)と若林楽人(26)の交換トレードを発表した。
21年にブレークした松原、新天地で復活の可能性十分か
2人はともに俊足巧打の外野手という共通点があり、1軍のレギュラークラスで活躍できる能力を持っていたが、殻を破り切れなかった。
スポーツ紙記者は、
「西武が松原の獲得を強く望んでいたようです。若林は期待が大きい選手だったのですが、考え方を変えないと厳しい。個人的には今回のトレードで得したのは西武だと思います。もちろん若林も頑張ってほしいですけどね」
と語る。
育成出身の松原は21年に135試合出場で打率.274、12本塁打、37打点、15盗塁とブレーク。亀井義行(現巨人1軍外野守備兼走塁コーチ)の後継者として背番号「9」を背負った時期もあった。
近年は打撃不振でファーム暮らしの方が長かったが、新天地で復活の可能性が十分にある。
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1年目に鮮烈デビューも、ケガに泣かされた若林
一方、若林はプロ1年目の22年の活躍は強烈だった。
この年、5月下旬に守備で負傷交代し、左膝前十字靭帯損傷で戦列を離れたが、44試合出場で打率.278、2本塁打、10打点、20盗塁をマーク。シーズンをフルで出場すれば60盗塁を超えるスピードスターだ。
将来を嘱望されたが、その後はたびかさなる故障も影響して1軍に定着できない。今シーズンは5月1日の日本ハム戦(ベルーナ)でサヨナラアーチを放ったが、19試合出場で打率.129、3本塁打、5打点。5月22日に腰痛で登録抹消された。
前出のスポーツ紙記者は、
「若林の魅力は足ですが、長打を求めてスイングが大きくなっている。自分の長所を見つめ直さないと、今のプレースタイルでは巨人に移籍しても厳しいと思います」
と指摘する。
松原、若林は野球人生の転機を生かせるか。(中町顕吾)