3カ月後、予期せぬ展開に!

それから3カ月……。妹から突然連絡がありました。

「お兄ちゃん助けて。私、だまされていたの。結婚相手は御曹司なんかじゃなかった。私が連帯保証人になった途端、彼は蒸発。今の私には借金1000万しか残っていない……。実家に戻ってみたら更地になっていて誰もいないじゃない! どこにいるの?」 

「実家は売った。母さんも一緒に、買ったばかりのバリアフリーの新居で暮らしているんだ。まあお前には無関係だな。縁を切ったんだろ?」と答えると、「あんなボロ屋が売れたって、新居なんて買える?」と悔しそうな妹。そこで私は事実を話すことに。

「それがさ、宝くじが当たったんだ。いくらかは教えないけれど、働かなくてもいいくらいね」

「ほ、本当? それなら私の借金を払って! 実の妹でしょ!」と、案の定泣きついてきた妹でしたが、私に同情心は沸きませんでした。「他人のお前が、この先どうなろうと知らないよ」

そう、薄情な妹のことを助けるつもりは一切ありません。自分で家族を捨てたのだから、ひとりでどうにかするしかないのです。私は母が倒れたため大事な出張を途中で代わってもらいました。そのせいで出世コースからは外れてしまいましたが、思いがけず宝くじに当選するという幸運に恵まれました。しかしそれに甘んじず、今後も真面目に仕事を続けて母を支えるつもりです。 

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うまいこと実家を利用し、玉の輿結婚と同時に兄と母を見捨てたくせに、自分が窮地に陥ると泣きついてきた妹。自分勝手さにあきれます。真面目にコツコツ頑張っていた母親思いの兄に幸運が訪れてスカッとしましたね。

著者/ウーマンカレンダー編集室/トーク系
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