30代男性のボーナスの手取りをシミュレーション
ボーナス
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それでは、具体的に手取り額を概算してみましょう。転職サービスdoda(※)の調べによると、30代のボーナス平均は、夏が47万円、冬が46.6万円とのこと。夏のボーナスをもとに試算してみます。また、独身と既婚での手取りの違いも比較してみましょう。
(※)転職サービスdoda「職種や年代でボーナス・賞与はどう変わる?ボーナス平均支給額の実態調査【最新版】(冬・夏、年代別、職種別の賞与)」
【例1】独身の30代男性の場合
・前月の給与(額面):30万円
・前月の社会保険料:4.5万円
・夏のボーナス:47万円
手順1:「前月の社会保険料等控除後の給与等の金額」を求める
(前月の給与)30万円ー(前月の社会保険料)4.5万円=25.5万円
手順2:ボーナスにかかる社会保険料を計算する
(夏のボーナス)47万円×(概算の社会保険料率)15%=7万500円
手順3:「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」から源泉徴収税率を確認し、所得税を計算する
この場合、「扶養親族0人」欄のうち、「前月の社会保険料等控除後の給与等の金額」を手順1で求めた25.5万円が該当する部分を見ると計算できます。源泉徴収税率は、6.126%です。
引用:引用:国税庁「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(令和6年分)」より抜粋し一部筆者加工
なお、所得税率は、「ボーナスの額面から社会保険料を差し引いた額」に掛けるルールになっているので注意が必要です。よって、源泉徴収される所得税は次のようになります。
(夏のボーナス:47万円-社会保険料:7万500円)×(税率)6.126%
=(源泉徴収税額)2万4473円
手順4:手取りを計算する
(夏のボーナス)47万円-(源泉徴収税額:2万4473円+社会保険料:7万500円)
=(手取り)37万5027円
よって、独身の30代男性のボーナス手取りは37万5027円となります。
次に既婚で扶養人数は2人を想定したケースです。
【例2】既婚の30代男性(扶養2人)の場合
・前月の給与(額面):30万円
・前月の社会保険料:4.5万円
・夏のボーナス:47万円
手順1:「前月の社会保険料等控除後の給与等の金額」を求める
(前月の給与)30万円―(前月の社会保険料)4.5万円=25.5万円
手順2:ボーナスにかかる社会保険料を計算する
社会保険料は、扶養をしていても負担は増えないため、前述通り15%で計算します。
(夏のボーナス)47万円×(概算の社会保険料率)15%=7万500円
手順3:「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」から源泉徴収税率を確認し、所得税を計算する
「扶養親族2人」欄のうち、「前月の社会保険料等控除後の給与等の金額」を手順1で求めた25.5万円が該当する部分を見ると計算できます。源泉徴収税率は、2.042%です。
引用:引用:国税庁「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(令和6年分)」より抜粋し一部筆者加工
よって、源泉徴収される所得税は次のようになります。
(夏のボーナス:47万円-社会保険料:7万500円)×(税率)2.042%=(源泉徴収税額)8157円
手順4:手取りを計算する
(夏のボーナス)47万円-(源泉徴収税額:8157円+社会保険料:7万500円)
=(手取り)39万1343円
よって、2人を扶養する30代の既婚男性の手取りは、39万1343円となります。
この事例では、独身と既婚の手取りの違いは、1万6316円ということです。
このようにボーナスの手取りは、源泉徴収される所得税や社会保険料が差し引かれます。自身のボーナスの手取り額はどうか計算してみましょう。会社員は税金や社会保険料が天引きされるため意識が薄くなりがちですが、この機会に税金や社会保険料の負担額やその使い道・役割について調べてみるとマネーリテラシーの向上に繋がりますよ。