ナイジェリア連邦共和国は、2025年にはアフリカ大陸において廃棄プラスチックの最大の排出国になると予想されているそうだ。その状況を受けて現在、政府はプラスチックのリサイクル体制の強化やプラスチックごみの削減に向けて取り組んでいるという。マリ・クレール インターナショナルのナイジェリア版デジタル記事よりお届け。
地球vs.プラスチック、私たちは地球を救うために果たすべき役割がある
2024年初め、「南極に花が咲いている」というフレーズがTikTokで流行した。このフレーズは世間一般の感性に訴えかけるものだった。気候変動や社会的・経済的格差、不適切な廃棄物処理や人々のウェルビーイングを危険にさらすだけの不注意な生産プロセスを通じて、地球が抱える問題のかなりの部分を助長している資本主義企業の絶え間ない貪欲さといった、複数の社会問題に対する行動への呼びかけを暗示していたといえる。
私たちのイデオロギーやアイデンティティに織り込まれているのは、現状に異議を唱えることはできないという考えである。しかし、「南極に花が咲いている」というフレーズは、何かを変える必要があることについて、私たちに話し合うよう駆り立てるものだ。文字どおり、このフレーズは私たちが現在話し合っているような、複数の要因による気候状況の急激な変化を直接的に示している。その要因のひとつが、使い捨てプラスチックの蔓延(まんえん)である。
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地球最大の敵
1907年に始まったプラスチックの使用は、その汎用性の高さと、成形したり伸ばしたりして、消費者の望み通り、好きな形に変更できる能力によって、瞬く間に人気を博した。しかし、時が経ち、研究を重ねるうちに、プラスチックの分解速度は20〜500年と非常に遅いことが判明した。プラスチックは、その寿命にほとんど注意を払わずに作られたため、ホルムアルデヒドやその他の合成物質の化学組成は、地球上のあらゆる場所で見つけることができる。
マイクロプラスチックは、地上から海、さらには大気中まで、あらゆるところに存在しており、危険である。さまざまな研究によると、現在、海にあるプラスチックの総重量は、海にいる魚の総重量よりも重く、プラスチックのほとんどは魚の中にあるという。また最近も、授乳中の母親の母乳からマイクロプラスチックが検出されたという研究結果があった。
これらすべてにおいて、真の問題は私たちが常に摂取しているマイクロプラスチックですらない。プラスチック製品の製造に使用される化学物質(別名モノマー)による生殖機能への悪影響が問題なのだ。