アメリカアジサイ‘アナベル’
学名/Hydrangea arborescens ‘Annabelle’
種類/低木
草丈/80~120cm 株張り/80~150cm
真っ白な花は花径20cm以上になる大輪で、大株になると遠目から見てもよく目立ちます。夏が過ぎると段々と緑色になって乾いていき、ドライフラワーの花材としても重宝します。一般的なアジサイは翌年の開花のために、花後すぐに剪定する必要がありますが、‘アナベル’は翌春になってから花芽が形成されるため、色変わりする花を長く庭に留めておくことができるのも魅力です。白い‘アナベル’のほかにピンク色の花が咲く‘ピンクアナベル’も育てています。こちらは白花と比べると、やや小型で素朴な雰囲気です。
(広告の後にも続きます)
スカビオサ‘スノーメイデン’
学名/Scabiosa atropurpurea ‘Snow Maiden’
種類/多年草(耐寒性多年草)冬季常緑・半常緑
草丈/60~100cm 株張り/25~40cm
スノーメイデンとは「雪の乙女」という意味。その名のとおり、かわいい白いポンポン状の花がたくさん咲きます。草丈が高くなるので、支柱をして育てます。初夏から咲き出し次々に咲くので、タネができないよう花がら摘みをこまめにすることと、満開後に切り戻しをすることで秋まで長く花が楽しめます。
梅雨から夏へと向かう庭。
アガパンサス‘クイーンマム’
学名/Agapanthus praecox orientalis ‘Queen Mum’
種類/多年草(耐寒性多年草)冬季常緑・半常緑
草丈/60~100cm 株張り/40~60cm
つぼみは青く、開花すると内側が白色なので、見る角度によって2色に見えるアガパンサスです。花径が15cmほどあり、アリウム・ギガンチウムのように丸く咲く花はよく目立ちます。とても丈夫で、何年も植えっぱなしですが、乾燥に強く近年の猛暑のなかでもきれいに咲いてくれる頼もしい花です。どんどん株が太って花数が増えてきていますが、あまりに大きくなってきたので、そろそろ株分けをしてリサイズしようかなと考えているところです。花後のタネ姿もユニークですが、全部残しておくと株が疲れてしまうのでいくつか残して花茎はカットします。
(広告の後にも続きます)
キキョウ
学名/Platycodon grandiflorus
種類/宿根草(耐寒性多年草)
草丈/約60cm 株張り/約30cm
キキョウは秋の七草の一つですが、6〜9月にかけて咲きます。東アジアに広く分布する宿根草で、日本でも古くから山野草として親しまれてきましたが、現在では自生種は稀で、国内では絶滅危惧種になってしまいました。つぼみが風船のような形をしており、英名では「バルーンフラワー」とも呼ばれます。冴え渡る青紫色の星形の花は凛として風情があり、蒸し暑い庭に清々しい印象をもたらしてくれます。初夏の一番花が終わった頃に茎を半分くらい切り戻すと、脇芽が伸びて2番花が咲きます。これといった病害虫もなく、暑さにも寒さにも強く丈夫でよく咲いてくれますが、過湿に弱いので水はけには注意します。
Credit
話 / 面谷ひとみ
– ガーデニスト –
おもだに・ひとみ/鳥取県米子市で夫が院長を務める面谷内科・循環器内科クリニックの庭づくりを行う。一年中美しい風景を楽しんでもらうために、日々庭を丹精する。花を咲き継がせるテクニックが満載の『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(KADOKAWA)が好評発売中!
まとめ・写真 / 3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。