ガーデニングは、育てる植物を自由に選ぶことができ、好きな組み合わせを試せる、とてもクリエイティブな趣味です。ドイツ出身のガーデナー、エルフリーデ・フジ-ツェルナーさんが今回ご紹介するのは、「コンビネーション」をキーワードに、1株で2種の野菜が収穫できる接木野菜の話題と、異なる植物を組み合わせる植栽アイデアについて。ドイツでいま話題の新しい野菜や人気のトマト、そして、夏の植物の組み合わせについてご紹介します。

夏の到来


Gartenbildagentur Friedrich Strauss / Strauss, Friedrich

今年もそろそろ季節は夏へ。また暑い日々がやってきますね。湿気が多く気温の高い湘南の夏は、乾いて涼しいドイツの夏に比べると過ごしにくく、いまだに慣れません。けれど、海のほうから吹いてくる心地よい風が、少しだけ暑さを和らげてくれます。店頭に並ぶスイカは、丸い外見の中に隠れた冷たく瑞々しい果実を想像するだけでも、この地域の夏を乗り切る手助けをしてくれます。

この季節、夏に向けてローメンテナンスでOKな植物や、植物の組み合わせを探したい時期です。定番の組み合わせはもちろんのこと、新鮮だったり、想像していない組み合わせをガーデンセンターで発見するのも楽しいものです。

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梅雨どきは挿し木や接ぎ木に向く季節


Andrei Shcherbinin/Shutterstock.com

湿度が高く植物の生育が旺盛な梅雨どきは、植物を増やすのに挑戦してみるのも面白いですよ。種まき、挿し木をはじめ、植物を増やすには、種子、枝、根、球根などからなどいろいろな方法があります。

古くから行われてきた植物の増やし方に、接ぎ木があります。これは、既存の樹木の芽や小枝を、台木となる別の木の幹や枝につなげて成長させ、新しい株を増やす方法で、果樹によく使われます。台木は、サイズや適合性、土壌条件や寒さへの耐性を考慮して選ばれます。接ぎ木の歴史は古く、紀元前から2,000年以上にわたり行われてきた手法です。