シェフのスペシャリテ「マリー・アントワネット」「テンダンスカフェ」
数ある中でも、特におすすめしたいのが、シェフのスペシャリテ。ひとつめは淡い色合いがキュートな「マリー・アントワネット」。ルイ16世の王妃マリーアントワネットをイメージしたケーキで、ナッツの女王と言われるピスタチオと彼女が愛したバラを組み合わせた構成。フランス生活の中で、遠藤シェフが作りたかったというケーキなんだとか。
使用しているのは、国産の「オペラ」という品種のフレッシュなバラ。ピンクグレープフルーツジュレの酸味と香りで、きれいにまとめ上げており、余韻を楽しめるケーキです。ピスタチオの香ばしさもいい仕事をしています。
続いて紹介するのは、遠藤シェフがアルザスのケーキコンクールにて準優勝したケーキ「テンダンスカフェ」。フランス生活の中で味覚の考え方含めて、どういうケーキが美味しく評価されるのかを考え、制作したケーキなんだとか。
構成は、黒糖のサブレに塩味を効かせたカシューナッツとコーヒーシロップを染み込ませたビスケット生地にガナッシュカフェが。そこにコーヒー味のクリームが入っています。コーヒーづくめでありながら、塩味もあり、コーヒー以外の香ばしさの余韻を感じます。
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今後の活躍に注目の遠藤シェフ。チーム一丸となった雰囲気も最高潮
イートインできる席もあり、バリスタも所属するというこだわりっぷり。今後はイートイン限定メニュー等もやっていきたいと意気込む遠藤シェフ。
遠藤シェフの取材は、もうかれこれ4年になります。彼の生き生きとする姿はフランスでの生活を通じて、「どうやったらお客さんをワクワクさせられるか」「お菓子を通じて、どうやってみんなを幸せにするか」をずっと考えてきたんだなと感じました。
そしてその魂が全スタッフたちにしっかり伝わっており、活力みなぎる厨房は、ビリビリとそのパワーを感じ、圧巻でした。
遠藤シェフの新しいスタイルは、きっと多くの人を喜ばせてくれるでしょう。まだ30代の若いシェフでありながら、日本のトップを走るはず。ぜひ一度は食べたい、名店になるでしょう。
About Shop
Patisserie Taisuke Endo
東京都目黒区鷹番2丁目4−7 マンション鷹番 1階
営業時間:10:30~19:00
定休日:月曜日
Photo&Writing/坂井勇太朗(ufu.編集長)