35歳のころ3姉妹の子育てに追われていた私は、ある日、左胸下に吹き出物ができているのを発見。「吹き出物だし、大したことないでしょう」と深刻に捉えず、軟膏を塗ってやり過ごしました。しかし、吹き出物は1週間でさらに赤く大きく腫れてしまいます。皮膚科を受診すると、まさかの手術を受けることになり……。

産後半年後、左胸下に吹き出物が

私は3姉妹を育てるアラフォーの母です。35歳のころ、私は生後半年の三女と、行事が多い幼稚園の年長クラスの長女、同じ幼稚園の2歳児クラスに入園したばかりで手がかかる次女の、3人の子育てに追われていました。三女が生まれてから、ゆっくりできたのは遠方の家族が協力してくれた産後1カ月だけで、その後は忙しく子育てに追われる日々。体力も本調子でないまま、園の送迎、行事参加、全員の体調管理や予防接種、夜間の授乳など、バタバタと過ごしていました。

そんなある日、左胸の下あたりに違和感が。見ると、気付かない間に小さな赤い吹き出物ができており、触ると少し痛みを感じます。「最近ゆっくりできていないから疲れているのかな? もしかしたら授乳用の下着が合ってないのかな……」と考え、家にあった軟膏を塗ってやり過ごすことに。しかし、吹き出物は治るどころか、日を追うごとに悪化していきます。1週間後には直径1㎝ほどの大きさに腫れ、赤みも強く、痛みも増していました。

「もしかしたら、ただの吹き出物じゃないのかも。病院に行ったほうがいいかもしれない」と考え、夫に「土曜日に皮膚科に行きたいんだけど、子どもたちを見ててくれない?」と相談。しかし、その週の土曜日は夫の都合が合いませんでした。他に頼れる人もおらず、仕方なく、その次の週の土曜日に受診することに決め、様子を見ることに。

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皮膚科を受診したらいきなり手術に

そして翌々週の土曜日、このときには直径1.5㎝くらいになり、丸く赤く腫れていました。子どもたちを夫に預け、皮膚科へ。しばらく待って受診の時間になり、経緯を説明しながら吹き出物を診てもらいます。すると、医師から思いも寄らないひと言が発せられたのです。

「これは化膿している炎症性粉瘤(えんしょうせいふんりゅう)ですね。皮膚の中に袋ができて膿やあかがたまって腫れてしまう病気です。切開して膿を出しましょう。すぐに手術をしますから、手術室へ移動してください」と。

「え! 手術ですか? 薬で治りませんか?」私は急な手術に驚いてしまいました。医師は「炎症が進むと危険なので、小さいうちに取ってしまいましょう。すぐに済みますよ。では準備をしてください」と返答。私は急に決まった手術に驚きましたが、看護師に促されるまま、手術室へ移動しました。

小さな手術室のベッドにあお向けに横たわり、吹き出物の周りに緑色の布をかぶせられ、しばらく待機。カチャカチャという器具の音とともにワゴンを押した看護師と医師がやってきました。「今から局所麻酔を打って、粉瘤の中身を取り出しますね。このくらいの大きさなら袋ごと取れるかもしれません。では打ちますね」との声。そして、局所麻酔の注射が数カ所に打たれました。