投資に挑戦する際の注意点
リスクとリターン
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誤解のないようにしてほしいのですが、投資信託は決して投資初心者のための金融商品ということではありません。「投資信託の積み立て購入は初心者向けなので、慣れてきたらその他のリスクが高めの投資に移行する」ということでもありません。
投資信託の積み立てであっても、2008年のリーマンショックのような大きな暴落があれば、資産価値は半減します。半減したとしても資産価値は時間が経てば回復してくると思いますが、マーケットが値下がりし続けているような時でも投資が継続できるかが重要です。
そのため筆者は「現金と投資商品の割合が50%ずつになるように保有する」ことを勧めています。この割合であれば、マーケットが上昇している時の値上がりはゆっくりですが、もし暴落するようなことがあっても資産価値の下落も比較的ゆっくりになります。また投資を始める前に、生活費の6カ月~1年分の現金が貯金できていることが理想的です。ある程度の生活費の準備ができていれば、もし大規模な暴落があったとしても慌てることが少なくなります。
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初心者におすすめしない投資商品
ここ5~6年の株式・投資信託・不動産などの金融市場は、結果的に“たまたま”好調でした。そのため投資をスタートさせて間もない人は資産価値が下落した経験があまりなく、「投資は簡単、投資すれば儲かる」という感覚になりがちです。その結果、金融資産全体を見てみると、知らず知らずのうちにリスク性の投資商品の割合が高くなりすぎていることも多いようです。基本的な考え方として、資産価値が上下するリスク性商品の占める割合が高すぎるポートフォリオはおすすめしません。
「マーケットに絶対はなく、資産価値が下落する機会は想像よりも頻繁に発生し、自分が考えているよりも値段は下がり、値段が下がっていくとメンタルに受けるダメージは自分の想像よりも大きく、保有商品が値上がりするにはじれったいほど時間がかかる」ということを意識しておきましょう。
なお個別の投資商品で見てみると、レバレッジ取引で値動きの幅が大きく簡単に損失が出やすいFXや株式の信用取引、暗号資産(仮想通貨)などは初心者向けの投資方法ではありません。