エアコンの設定温度・外気温で消費電力はどれだけ変わる?


設定温度28℃のエアコンのリモコン
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エアコンは、設定温度や外気温の条件により、消費電力が上下します。1℃変えるとどの程度の差が生じるのか知っておきましょう。

設定温度1℃による消費電力の差

環境省によれば、夏は設定温度を1℃高くすることで消費電力が13%削減、冬は設定温度を1℃下げることで消費電力が10%削減できるとのことです。また室温は夏は28℃、冬は20℃とすることが推奨されています(設定温度ではありません)。

いくら節約になる?

資源エネルギー庁の「省エネポータルサイト(エアコン)」によれば、エアコンの設定温度を1℃変更した場合の節約金額について、冷房の場合は年間940円、暖房の場合は約1650円と集計されています。

■冷房:
外気温度31℃の時、エアコン(2.2kW)の冷房設定温度を27℃から1℃上げた場合(使用時間:9時間/日)
年間で電気30.24kWhの省エネ、原油換算7.62L、CO2削減量14.8kg、約940円の節約

■暖房:
外気温度6℃の時、エアコン(2.2kW)の暖房設定温度を21℃から20℃にした場合(使用時間:9時間/日)
年間で電気53.08kWhの省エネ、原油換算13.38L、CO2削減量25.9kg、約1,650円の節約

出典:省エネポータルサイト(エアコン)

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エアコンの電気代を少しでも節約する方法


エアコンのフィルターをお風呂で洗う
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最後に、エアコンの電気代を1円でも安く抑えるための節約テクニックを紹介します。できるところから、コツコツと削減していきましょう。

自動運転を活用

「自動運転モード」は、設定温度に到達するまで最大運転を行い、到達後は弱運転や送風運転で効率よく部屋を冷やします。エアコン側が自動で判断し最も効率のよい動きをするため、積極的に活用したい機能です。

風向きを調整

冷たい空気は部屋の下の方に溜まり、暖かい空気は部屋の上の方に溜まる特性があります。そのため風向きの設定は、冷房時は「水平もしくは上向き」、暖房時は「下向き」にすることで、熱を効率よく分散でき、余計な電力消費を抑えられます。また冷房時にはサーキュレーターを設置し、天井に向けて風を送ることで、下に溜まった冷たい空気を循環させることができ相乗効果を得られます。

フィルターを掃除する

フィルターが汚れていると、エアコンの動作の妨げになり、電力が余計にかかってしまいます。フィルターの掃除は2週間に1度がベストです。特に久しぶりにエアコンを稼働させる場合には、忘れずフィルター掃除をしておきましょう。

室外機の掃除

室外機が汚れていると、空気の行き来がスムーズにできなくなり、電力が余計にかかってしまいます。以下の点に気を配りながら、定期的に室外機の掃除も行いましょう。

・室外機周りのゴミや枯れ木などを掃除する
・ボディ表面の汚れは雑巾などで拭く
・熱交換器(フィン、ファン)はブラシの付いた掃除機などで掃除する(力を入れすぎると部品が曲がることがあるので注意)
・水抜き穴に詰まった汚れやゴミを、ブラシや割り箸を使って取り除く
など

以上、最新のエアコンと10年前のエアコンの比較と節約テクニックをお伝えしました。
今回比較したように、6畳タイプ、10畳タイプのエアコンであれば、10年前のエアコンとさほど消費電力は変わっていないため、劇的な節電効果は期待しない方がよさそうです。一方で23畳以上の大型エアコンは、10年前のモデルと比べ年間1万円以上の節約となることがあるため、積極的に買い替えを検討してみるのもよいかもしれません。