管理費などの維持費は軽減できる?

管理費は安ければいいというものではないと言っても、管理費が高いと支払いが気になるという人もいることでしょう。
管理費などの維持費は軽減できるのでしょうか?
その方法をご紹介していきます。

金利が安い金融機関で借りる

管理費や駐車場代を抑えたい場合には、あらかじめ金利が安い金融機関で借りることをおすすめします。
金利が1%と2%では支払いに大きな差が生じます。
マンションを購入した場合には、総額でさらに大きな差となるため、金利が安い金融機関で借りるようにしましょう。
また、固定金利と変動金利を選ぶことができますが、変動金利はどのように変動するか見通しが立ちません。
そのため、固定金利で金利が安い金融機関から借りた方が安心です。

管理会社を変えてもらえるか確認してみる

管理費を安く抑えたい場合、理事長に管理会社の変更をしてもらえるか確認してもらう方法もあります。
なぜなら、管理費や修繕積立費は価格改定されることがあるからです。
マンションでこういった価格改定がされる際には、説明会が開催されます。
その説明会で「管理会社を変える」ということを理事長にしてもらえれば、管理会社が変わって管理費が安くなるかもしれません。
管理費の支払いが厳しいということを伝えてみてください。

駐車場代を安く抑える

管理費ではありませんが、毎月かかる維持費と言えば駐車場代もそうでしょう。
マンションの敷地内にある駐車場がマンション代に含まれていて無料で使えるなら問題はありません。
しかし、有料の場合や2台目以降は有料になる場合もあるでしょう。
駐車場代を安く抑えたいのであれば、マンションの敷地内の駐車場ではなく周辺の月極駐車場を利用するのも1つの手です。
敷地内の駐車場よりも安く借りられる可能性があります。
駐車場によって料金が異なるので、比較してみると良いでしょう。
また、車が必須というわけではない場合には、車を手放すという選択肢もあります。
あまり車を使わない、電車やバスで移動できるといった場合には、車を手放すことで毎月の駐車場代をなくすことができます。
車が必要な時には、レンタカーやカーシェアで代用してみてください。

FPに相談をする

FP(ファイナンシャルプランナー)とは、お金に関するプロのことです。
もし、管理費や修繕費、駐車場代などの支払いで困っている場合にはFPに相談をしてみるのも良いでしょう。
お金のプロなので、どうしたら今の悩みを解決できるのかをアドバイスしてくれます。
また、お金の収支バランスの把握や、必要に応じたシミュレーションなどを行ってくれます。

住宅ローンの借り換え・繰り上げ返済をする

既に金融機関からお金を借りている場合には、金利が安い住宅ローンに借り換えをするのも1つの方法です。
固定金利から変動金利に、変動金利から固定金利に、もしくはさらに安い固定金利することも可能です。
変動金利で借りていた場合には、金利が上がったタイミングで借り換えを検討しましょう。
また、他の金融機関の金利が下がっている場合も借り換えのタイミングです。
借り換えだけでなく、住宅ローンの繰り上げ返済もおすすめです。
余裕資金がある場合には、住宅ローンを繰り上げ返済することで、支払いの総額を抑えることができます。

入居前に収支状況を確認しておく

管理費や修繕積立費は、将来価格改定されることがあります。
管理の質が変わらないまま管理費が安くなる分には問題ありませんが、管理費が高くなると金銭面で困る可能性が生じます。
管理費が値上がりしやすいのは、未払いの人が多かったりマンションの空室が多かったりする場合です。
こういった事態に陥ると、マンションの経営危機から管理費や修繕積立費を値上げする傾向にあります。
そのため、入居する前にこうした事態に陥りやすいマンションなのかどうかを見極めましょう。
見極める方法は、入居者数や入居者の年齢層をチェックするだけでOKです。
入居者が少なかったり高齢者が多かったりするマンションだと、管理費が値上がりする可能性があります。
マンションが満室もしくは満室に近いと良いでしょう。
また、修繕費をどのように使うのか「大規模修繕計画」がされているのかもチェックしておくと安心です。
されていない場合には、あとから修繕費が必要になる可能性があるでしょう。

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マンションの管理費を滞納するとどうなってしまう?

マンションの管理費を滞納する人は、実は年々増加しています。
国土交通省が公表した「平成30年度マンション総合調査結果」では、管理費や修繕積立費を3ヶ月連続で滞納している人が約25%もいました。
マンションの管理費を滞納すると、どうなってしまうのでしょうか?

計画通りに管理や修繕ができなくなる

マンションにはロビーやエレベーターなどの共用部がありますが、こういった共用部は管理費を使って清掃や管理を行います。
外壁を修繕するのには、修繕費用が必要です。
マンションの管理費や修繕費を滞納する人が増えると、計画通りにマンションの管理や修繕をすることが難しくなります。
マンションの管理をしたくても管理員を雇えなくなったり、修繕をしたくても修繕費用が足りなかったりといった事態に陥ってしまうからです。
滞納する人が多いほど、こうした管理や修繕ができなくなってしまいます。

管理費や修繕費が値上がりする可能性がある

マンションの管理費や修繕費を滞納する人が増えてしまうと、マンション自体の経営が厳しくなることがあります。
空室がある場合には尚更のことです。
こうした場合には、泣く泣く管理費や修繕費を値上げせざるを得なくなってしまいます。
管理費や修繕費が値上がりすると、さらに支払いは難しくなってしまいます。
管理費や修繕費を値上がりさせないためにも、マンションに住み続けるためにも、滞納しないようにしましょう。

マンション内の人間関係の悪化

滞納者が増えたことで管理費や修繕費が値上がりしたり、そもそも滞納者に支払いを催促しなかったりすると、マンション内で人間関係が悪化する可能性があります。
お金を出し合って共用部の管理や外壁の修繕などをするはずが、一部の人しかお金を払わなければ不満が生まれてしまいます。
マンション内の人間関係を悪化させないためにも、管理費や修繕費はしっかり払いましょう。

管理会社から督促される

マンションの管理費や修繕費を滞納すると、管理会社から電話で督促されます。
「引き落としができませんでした」「支払いをお願いします」といった内容の電話です。
その電話をしても管理費を2、3ヶ月滞納すると、督促状や催告書が送られてきます。

理事会で名前が公表される

何ヶ月も滞納が続くと、管理組合の理事長に報告されます。
その後、マンションの理事会にて名前が公表されます。
滞納したことが、マンションの住民にも伝わってしまうのです。
マンションの住民や理事長にまで伝わってしまうと、会う度に支払いを催促されたり、文句を言われたりする場合があります。
実際に、支払いの念書を記入させられたケースもあるようです。

高額な遅延損害金の加算

マンションの管理費を何ヶ月も滞納していると、高額な遅延損害金が加算されます。
遅延損害金とは、支払いが遅れたことによる損害金のことです。
遅延損害金の利率は、規定によって異なります。
マンションでは14.6%の利率のところが多いです。
半年~数年単位で滞納してしまうと、とんでもない金額になってしまうでしょう。

強制売却される可能性も

長期でマンションの管理費や修繕費を滞納して悪質な滞納者だと判断されると、競売で強制売却される可能性もあります。
競売になると、裁判所を通して強制的に不動産を売却し、滞納金を売却した不動産で回収されてしまいます。
管理費や修繕費を滞納する人が増えた現在では、競売までする管理組合もいるので競売されないように注意しましょう。
滞納してしまったら、誠意を持って謝罪して返済しましょう。

マンションでは、戸建てでは必要のない管理費や修繕積立金が必要になります。
管理費は、廊下やエレベーター、エントランス、駐車場といった共用部分の維持・管理に必要なお金です。
修繕積立金は、建物の改修や塗装工事、駐車場や駐輪場の補修・増設などに必要です。
管理費が安いマンションだと、こうした管理や修繕が甘くなりやすく、資産価値も下がりやすくなります。
管理費などの固定費を抑えるには、金利が安い金融機関で借りる・入居前に収支状況を確認しておく・駐車場代を安く抑えるといった方法があります。
支払いが厳しいからといって管理費を滞納しても良いことはないので、滞納せずに支払うようにしましょう。