学資保険の返戻率の推移
学資保険の返戻率は、特約を付帯しなければ100%を上回る商品も多いですが、近年では返戻率が低下傾向にあります。
その理由は、学資保険の返戻率は保険会社の「予定利率」と結びついているためです。
「予定利率」とは?
保険会社が顧客から受け取った保険料を運用する際に約束する「運用利回り」のこと。
たとえば、下記は、とある保険会社の責任準備金残高(契約年度別)を表した一覧表ですが、1995年度以前に比べて直近の予定利率は大きく下がっていることがわかります。
※1. 責任準備金残高は、個人保険及び個人年金保険の責任準備金(危機準備金を除く)を記載しています。なお、団体保険・団体年金保険の取り扱いはありません。
2. 予定利率については、各契約年度別の責任準備金に係る主な予定利率を記載しています。参照:統合報告書2023 データ編|アフラック
学資保険を販売する保険会社は、主に債権投資などの比較的リスクの少ない運用方法を選択しています。
しかし、昨今の日本の低金利の影響を受けて予定利率が下がっているため、結果として学資保険の返戻率が低下傾向にある要因となっているのです。
なお、保険会社は株式市場や不動産など他の投資先にも投資しているため、学資保険の返戻率が予定利率に100%連動するわけではないことも覚えておきましょう。
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返戻率以外の学資保険の選び方2つのポイント
返戻率が高ければその分、教育資金に充てられます。
ただ、返戻率は確かに大切な要素ではありますが、それ以外の項目もチェックすることが大切です。
返戻率以外の学資保険の選び方2つのポイント
満期の時期
満期保険金の金額
満期の時期
学資保険は加入時に満期を設定できます。
満期の時期を遅くすれば返戻率は高くなりますが、資金が必要になる時に合わせて設定することも大切です。
例えば、子供の教育で最もお金がかかると言われているのが、大学入学から卒業にかけての期間です。
子供が大学生になる前にお金を準備しておきたいのに、満期の時期を22歳にしていると資金を準備できません。
そのため、いつお金が必要かを考えて、満期の時期を設定しましょう。
満期保険金の金額
適切な満期保険金を設定していなければ、必要な費用を準備できないことになりかねません。
大学進学のために学資保険に加入するのであれば、そのために必要な満期保険金を設定すべきです。
例えば、私立大学入学の初年度に必要な費用は100万円以上です。
以下の表に大学別に必要な費用の詳細をまとめました。
参照:私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について|文部科学省
これに加え通学費や生活費などもかかるため、家庭の状況と合わせて満期保険金を設定することが大切です。