【年代別】医療保険の選び方
年代別の医療保険の選び方は以下のとおりです。
【年代別】医療保険の選び方
20代:必要最低限の保障にして、毎月の保険料負担を抑える
30代:ライフスタイルの変化に応じて必要な保障を選ぶ
40代:健康リスクが飛躍的に高まる年代 これまで以上に保障を手厚く準備する
50代:子どもの独立やライフステージの変化に合わせて保障を見直す
60代:介護や認知症に対する備えを考えながら定年退職後の収入減少に備える
70代以上:公的医療保険の自己負担を考慮しつつ最小限の保障にしぼる
20代:必要最低限の保障にして、毎月の保険料負担を抑える
20代の方は、一般的には就職したばかりで収入が少ない傾向にある方が多く、貯蓄もそこまで多くないことが考えられます。
そのため、独身の場合は必要最低限の保障にしぼって、毎月の保険料負担を抑えることを心がけるようにしましょう。
しかし、結婚をしていて子どもがいる20代の方は、医療保険で手厚い保障を備えておく必要性が高いといえます。
自身に万一のことがあった場合に生活に困る家族がいる場合は、入院給付金日額の金額を大きくするなど、保障を手厚くしておきましょう。
また、多くの医療保険は年齢が若いうちから加入していたほうが保険料負担は低い傾向にあります。
毎月の保険料負担と年齢のバランスを考慮しながら、加入検討しましょう。
20代に生命保険は必要ない?加入のメリットと独身・既婚別20代の保険の考え方
30代:ライフスタイルの変化に応じて必要な保障を選ぶ
30代になると、転職や結婚、子供の誕生などで20代に比べてライフスタイルが変化する人が多くなります。
いずれの場合においても、30代に入ると20代よりも健康上のリスクが上がるため、入院や手術などで働けなくなった場合に備えておく必要があります。
特に、女性の方は女性特有の病気(乳がんや異常分娩など)に対するリスクを考慮して、婦人科系の病気に対する保障を手厚く準備しておきましょう。
また、子供がいる場合は自身が病気やケガで入院した時に、収入の減少や治療費などの出費が発生してしまいます。
そのために、必要に応じて医療保険や就業不能保険などで備えておきましょう。
一方、独身の場合は、自身の健康や将来の収入に対するリスクを自身で賄わなければなりません。
既婚の方に比べて大きい保障は必要ありませんが、40代・50代になるにつれて健康リスクが増大していくので、年齢が若いうちから備えておきましょう。
30代におすすめの生命保険は?保険に加入していない割合や備えるべきリスクも解説
40代:健康リスクが高まる年代 これまで以上に保障を手厚く準備する
40代の方は、健康リスクが高まる年代なので、これまで以上に保障を手厚く準備しておくことが大切です。
厚生労働省の調査によると、40代の男女別の死因数は、以下のとおりとなっています。
参照:第7表 死亡数・死亡率 性・年齢・順位別|令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況|厚生労働省
40代男女の死因割合をみると、男女ともに「悪性新生物(がん)」や「心疾患」、「脳血管疾患」が上位を占めています。
特に、女性の場合は乳がんや子宮がんなど、女性特有の病気のリスクがあることから、男性よりも「悪性新生物(がん)」の死因割合は高くなっています。
中学生や高校生、大学入学を控えているお子さまがいる場合は、さらに高額な教育資金が必要になることが考えられます。
40代は現役として働ける期間の折り返し地点ともいえるため、現在の家計状況や貯蓄、今後のライフスタイルを考慮して、保障内容の手厚い医療保険に加入するのが良いでしょう。
50代:子どもの独立やライフステージの変化に合わせて保障を見直す
50代の方は、子どもの独立やライフステージの変化に合わせて、保障内容を見直す必要があります。
たとえば、出産に合わせて医療保険の保障内容を手厚くしていた場合、子どもが独立したことで保障が過剰となっている場合が考えられます。
医療保険を見直すことで毎月の保険料負担を減らすことができ、その分の資金を老後の生活資金に充てられるので、医療保険の見直しを検討しましょう。
一方、まだ子どもが独立していない世帯は、授業料の支払いや仕送りなどが滞らないように、より手厚い保障が必要といえます。
50代に必要なおすすめの生命保険はどれ?保険料は平均いくら払ってるか男女別に解説
60代:介護や認知症に対する備えを考えながら、定年退職後の収入減少に備える
60代の方も50代と同様に、子どもの独立やライフステージの変化に合わせて保障内容を見直しましょう。
特に、65歳で定年退職を迎える方も多いため、定年後の収入減少に備えて、現在の家計状況や貯蓄を踏まえたうえで見直しをする必要があります。
また、60代になると自身やパートナーの介護、認知症に対する備えも必要となるので、本当に必要な保障にしぼって、その分の資金を貯蓄に回してくことが大切です。
十分な貯金がある方には医療保険は不要ともいえますが、保険加入の際には健康状態の告知が求められることが多く、高齢者の再加入はハードルが高い点に注意する必要があります。
70代以上:公的医療保険の自己負担を考慮しつつ最小限の保障にしぼる
70代以上の方は、公的医療保険の自己負担分が、現役世代の3割から2割に軽減されます。
さらに、75歳以上になると「後期高齢者医療制度」が適用されるので、1割の自己負担で高度な医療を受けられます。
高額療養費制度も継続して利用可能なので、他の年代に比べて、70代以上の方に対しての公的医療保険制度は非常に手厚い状態にあるといえます。
そのため、まずは70代目線で公的医療保険の自己負担分を把握して、公的医療保険で補えない分をカバーできる医療保険を見つけることが大切です。
70歳・80歳から保険は必要?高齢者が入れる医療保険や生命保険を解説
(広告の後にも続きます)
【男女別】医療保険の選び方
性別によって罹患しやすい病気が異なります。
この章では、男女別の医療保険の選び方を解説します。
男性:生活習慣病に備えられる保険を選ぶ
男性は女性と比べて、糖尿病や心疾患、胃がんなどの生活習慣病のリスクが高いです。参照:令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要|厚生労働省参照:令和2年 患者調査の概況|厚生労働省
また、全国健康保険協会の「平成28年度生活習慣病にかかる罹患状況の調査」によると、40代から生活習慣病の有病者数が増加していることがわかりました。
そのため、生活習慣病に備えられる保障を手厚くすることが大切です。
女性:女性特有の病気に手厚い保険を選ぶ
女性は、乳がんや子宮がんなど、女性特有の病気リスクがあります。
これらの病気は20代でも罹患する可能性があるため、手厚い保障を受けられる女性特約がついた保険への加入をおすすめします。
参考:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)2019年
ただし、特約をつけると保険料は高くなるため、家計の状況を考慮しながら無理のない範囲で選びましょう。