梅雨の季節のジメジメとした空気は、生活にも大きな影響がある。その代表が、洗濯物だ。
筆者(沼里にほ)はもっぱら、洗濯物は“部屋干し派”なのだが、どうしても梅雨は生乾き臭に悩まされる。雨の中、コインランドリーに持っていくのはなかなか面倒だ。家の浴室乾燥機でもニオイ問題は解決できるが、それが毎日だと、今度はバカにならない金額の電気代問題が発生してしまう。どうにかして、手軽に生乾き臭を解決したい……!
今回は、あらゆる試行錯誤の末に辿り着いた「部屋までいい匂い」になる、洗濯の便利アイテムたちを紹介する。
◆漬け置きなどはナシで、生乾き臭に対抗したい
ネットでよく見かけるのは「重曹で30分漬け置きしてから洗濯」や「大きめの鍋に入れて60℃以上で30分煮沸」などの方法だが、正直どれも面倒くさい。ズボラな人間にとって、毎回これらの工程をふまなければいけないのは、相当なストレスである。
いつも通りの洗濯方法で、生乾き臭を解決できないだろうか。そんな気持ちで、さまざまな洗濯洗剤や柔軟剤を試してみた。
◆“部屋干し特化”と“香りの効果”を組み合わせる
最初に効果を感じたのは「Attack抗菌EX部屋干し用」だ。その名の通り部屋干しに特化した洗濯洗剤である。
正直な話、筆者は「洗濯洗剤なんて全部一緒でしょ」くらいにしか考えていなかったのだが、その無礼を謝罪したい気持ちになった。柔軟剤だけではごまかせない、部屋干しや生乾き特有のニオイの元が取れる感じがする。
そして、この「Attack抗菌EX部屋干し用」と組み合わせて、個人的にイヤなニオイを一番感じにくくなったのが「ソフランAromaRich」の柔軟剤だ。
フレグランスは数種類あり、中でもお気に入りは「スイートフローラルアロマ」の香り。他のも試してみたが、これが最も効果を感じた。
だが、この組み合わせをもってしても、梅雨真っ只中の強烈な生乾き臭には勝てなかった。なんという強敵、もう策はないのか……と打ちひしがれていた時に、救世主が現れる。
◆最後の砦は、洗剤でも柔軟剤でもないアイテム
その救世主が、この「レノアクエン酸in超消臭」だ。洗剤でも柔軟剤でもないという、新しいアイテム。使い方は、柔軟剤の代わりに洗濯機の指定のポケットに注ぎ、あとはいつも通りスイッチを押して洗濯するだけ。
漬け置きも煮沸も必要なく、本当に超消臭効果があるのか。今までどんなアイテムを駆使しても、梅雨本番の生乾き臭には勝てなかったので不安になる。とにかく、物は試しということで、説明書き通りの手順で洗濯をしてみることに。
◆「なんでこんないい匂いなんだ?」部屋まで香る驚きの効果
洗濯物を干して外出し、そのことをすっかり忘れて帰宅。いつもだったら部屋に入った瞬間「なんか臭い。そうだ、洗濯物干してたんだった……」と絶望するのだが、この日は違った。部屋に入る手前から漂ういい香り。「なんでこんないい香りがするんだ?ルームフレグランスとか置いたっけ?」などと考えながら扉を開けた瞬間、部屋中に広がるフローラルな香り。その中には、少しも生乾き臭さは含まれていない。信じられない気持ちで、いつもとくに生乾き臭が強く出る、バスタオルに鼻を近づけてみる。
「……臭くない」
驚きである。あの不快なニオイがゼロになったかと聞かれたらそうではないが、少なくとも“いい香り”に感じる。想像以上の効果だ。
◆時季によってアイテムを使い分ける
正直、「レノアクエン酸in超消臭」は、最初に紹介した「ソフランAromaRich」と比べると割高だ。ソフランAromaRichが390円前後なのに対し、レノアクエン酸in超消臭はそれより100円ほど高い。加えて、内容量も少なめ。
だが、電気代も手間もかけず、強烈な生乾き臭を撃退できると考えたら、コスパはいいと筆者は感じた。値段が気になる人は、普段使っているものと消臭効果の高いものを、季節で使い分けるのがいいかもしれない。
◆生乾き臭に悩む人は試す価値あり
しつこい生乾き臭を撃退するのは、なかなか難しい。「いい方法が見つけられない……」とニオイ問題で悩んでいる人や、筆者のように「面倒くさくない方法で、生乾き臭をどうにかしたい!」と思っている人は、今回紹介したアイテムを一度、試してみる価値はあるはずだ。
<文・写真/沼里にほ>
【沼里にほ】
1994年生まれ。ムーミンとパンクロックをこよなく愛する。高校卒業後に某アパレル企業に就職し、20代をアパレルに捧げる。退職後はフリーライターとして活動中。noteやX(@chi2608)でエッセイや料理レシピを投稿。ベジタブル&フルーツアドバイザー。