夏に向かって美しさを増す大鉢の寄せ植え

真夏の寄せ植えの課題は水切れです。その点、大鉢は水もちがよいので安心。大鉢は季節ごとにそっくり入れ替えるのは大変ですが、この寄せ植えは春からマイナーチェンジを繰り返しながら咲き継がせています。ブラウンの葉のウンシニア・ルブラやピンクの小花のクフェア‘ピンクシマー’は、5月に植えたものをそのまま残しています。夏から秋にかけては、紫色の花のヘリオトロープやピンクの花が咲く多肉植物のセダム‘ゼノックス’が存在感を増します。


上の鉢の前の季節の様子。見頃の花を少しずつマイナーチェンジしながら、5カ月咲き継がせます。

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環境に貢献する庭づくり

庭づくりをしていると気候の変化を肌で感じ、地球の危機的状況を不安に思うことがありますが、同時に植物がいかに大切な存在かも改めて感じます。真夏に木々が提供してくれる木陰はホッと一息つける安全地帯ですし、植物が生えている場所はアスファルトの場所とは体感温度が明らかに違います。そして、植栽帯は一度に降る豪雨を吸収し、道路が水であふれるのを防ぐのにも一役買っているはずです。少しでも環境に貢献していると思うと、知恵と工夫を絞って庭づくりをするのがいっそう有意義に感じられます。

Credit

話 / 面谷ひとみ
– ガーデニスト –

おもだに・ひとみ/鳥取県米子市で夫が院長を務める面谷内科・循環器内科クリニックの庭づくりを行う。一年中美しい風景を楽しんでもらうために、日々庭を丹精する。花を咲き継がせるテクニックが満載の『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(KADOKAWA)が好評発売中!



写真 / 3and garden



スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。