増配株投資のデメリット
増配株に投資するデメリットについても解説します。
1. 成長性が低下するリスク
過度な配当支払いは、企業の成長投資を阻害する可能性があります。その結果、長期的な企業価値の向上が妨げられる可能性があります。
2. 配当の持続リスク
経済環境の変化や業績悪化により、増配が継続できなくなるリスクがあります。さらに、配当の減額や停止は、株価下落につながる可能性があります。
3. 株価バリュエーションの上昇
株価バリュエーションとは、企業の株式価値を評価する手法や指標のことです。人気の高い増配株は割高な株価になる可能性があるので、投資タイミングを見誤ると、期待したリターンが得られない恐れもあります。
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増配株の選び方と注目ポイント
チェックポイント
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増配株を選ぶ際のポイントについて解説します。
配当性向を確認する
配当性向は、企業の当期純利益に対する配当金の割合を示す指標です。例えば、配当性向が50%なら利益の半分を配当に回すことを意味します。そして、増配株では配当性向が適度な水準(30%~50%程度)であることを確認しましょう。過度に高い配当性向は、将来の増配余地や成長投資の阻害要因となる可能性があるからです。
財務健全性を確認する
自己資本比率や有利子負債比率などの財務指標を確認し、財務基盤の安定性を評価します。それぞれの計算式は、以下の通りです。
・自己資本比率 = (自己資本 ÷ 総資産) × 100
・有利子負債比率 = (有利子負債 ÷ 総資産) × 100
自己資本比率は50%以上あれば良好ですが、少なくとも30%は欲しいところです。有利子負債比率 は100%以下が目安で、70~80%だと理想的です。
業績の安定性と成長性
過去の業績推移や将来の成長見通しを分析し、安定的な増配が継続可能か判断します。
配当方針を確認する
企業の配当方針や株主還元への姿勢を確認します。中期経営計画などで明確な配当方針が示されているかどうかも重要なポイントです。
セクター動向をチェックする
属する業界の成長性や競争環境を分析し、長期的な視点で企業の競争力を評価します。