PBR1倍未満企業の改善要求と増配との関連性
2023年3月、東京証券取引所(東証)は、PBR(株価純資産倍率)1倍未満の企業に対して、改善に向けた取り組みの開示を求めました。これは、企業価値向上と株主還元の強化を促す取り組みの一環です。
PBR1倍未満の企業は、理論上、解散価値を下回る株価で取引されている状態を意味します。こうした企業に対して、投資家や市場から改善要求が高まることで、増配を含む株主還元策の強化につながる可能性があります。
実際に、PBR1倍未満の企業の中には、積極的な増配や自社株買いを実施することで、株主価値の向上を図る動きが見られます。増配は、企業の成長への自信や株主重視の姿勢を示すシグナルとなり、PBRの改善にも寄与する可能性があります。
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増配株の資産形成戦略
戦略
【画像出典元】「stock.adobe.com/Olivier Le Moal」
増配企業の増加を踏まえ、今後の資産形成戦略を考える上で以下のポイントが重要です。
分散投資する
増配株に注目しつつも、セクターや企業規模、成長ステージの異なる銘柄にバランスよく投資することが重要です。
長期保有で投資する
増配の恩恵を最大限に享受するためには、長期的な保有姿勢が求められます。長期保有が増配の恩恵を最大化する理由は、複利効果の威力にあります。時間経過とともに増配効果が累積し、配当利回りが上昇するからです。また、企業の成長に伴う株価上昇も期待でき、短期的な市場変動にも左右されにくくなります。短期的な株価変動に一喜一憂せず、企業の本質的な価値に着目することが大切です。
定期的な銘柄見直し
保有銘柄の業績や財務状況、配当政策などを定期的にチェックし、必要に応じてポートフォリオの調整を行います。
配当の再投資
受け取った配当を再投資することで、複利効果を最大限に活用しましょう。特に、若年層や資産形成の初期段階にある投資家にとっては、この戦略が有効です。若年層や初期投資家に配当再投資が有効な理由は、長期の複利効果を最大化できるからです。また、時間という強み、高いリスク許容度、少額開始の容易さ、習慣形成の重要性が挙げられます。