ツユクサの名前の由来や花言葉


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朝に咲き、昼頃には萎むというツユクサの花の特性が朝露を連想させるため、「露草(ツユクサ)」と名付けられました。また、花弁に触れるとすぐに色素がつくことから、染料としても使われ、ツキクサ(着き草)、カラアイ(唐藍)、エノグバナ(絵具花)、アイクサ(藍草)など多くの別名もあります。ツユクサは万葉集にも登場し、一日花であることや色素の色落ちのしやすさから、儚さの象徴として詠われています。

ツユクサの花言葉は「尊敬」、「恋の心変わり」、そして「なつかしい関係」で、それぞれ異なる由来があります。「なつかしい関係」という花言葉は、オランダの植物学者であったヤン・コメリンとその甥、カスパル・コメリンがアムステルダム薬草園の園長を務めていたことに由来しています。一方、「尊敬」という花言葉は、聖母マリアがツユクサと同じ青い服装で描かれることが多いため、その色彩から連想されたと言われています。

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ツユクサ科の仲間


ムラサキツユクサ。Iva Vagnerova/Shutterstock.com

ムラサキツユクサ

ムラサキツユクサの学名は、Tradescantia × andersoniana(トラディスカンティア・アンダーソニアナ)。花弁の大きな花は優雅で、青や紫、ピンク、白、複色など色のバリエーションもあります。草丈は30~80cm。ムラサキツユクサ属は交配種が多く、園芸品種も豊富。交配種を総称してオオムラサキツユクサと呼ぶことも多いです。

トキワツユクサ

トキワツユクサの学名は、Tradescantia fluminesis(トラディスカンティア・フルミネンシス)。南アメリカ原産で、夏に白い3弁花を咲かせます。草丈は約50cm。観賞用として日本にもたらされましたが、繁殖力が旺盛で野生化し、要注意外来生物に指定されています。

シマムラサキツユクサ

シマムラサキツユクサの学名は、Tradescantia zebrina(トラディスカンティア・ゼブリナ)。中央アメリカ、メキシコ、コロンビアが原産地です。葉裏は紫色で、葉の表面は緑または紫色で、ストライプ状に白い斑が入ります。草丈は5〜15cmで這うように生育するため、グラウンドカバーやハンギングバスケットにおすすめ。夏に小さなピンクの花を咲かせます。