高齢者が手術を受けるときの注意点や合併症リスクについて解説

高齢者の手術後に発生事例の多い合併症

「公益財団法人長寿科学振興財団」が複数の医療機関を調査した結果、高齢者の手術後に発生する事例の多い合併症は以下のようなものとなりました。

せん妄
縫合不全

それぞれの合併症について、以下で詳しく解説します。

1.せん妄

せん妄は高齢者の手術の合併症に多いと言われており、中でも認知症を合併している場合は発症しやすいと言われています。

症状としては意識の混乱が挙げられ、ボーッとしたり、コミュニケーションが取りにくい、落ち着きがない、幻覚が見えるなどの症状が現れる可能性があります。

(参照:横浜市立市民病院「せん妄とは」)

2.縫合不全

縫合不全とは、高齢者の手術の中でもお腹を手術するときに見られる可能性のある合併症です。

手術で切開した腸管などの吻合部位が正常に治癒しないことで胃液が漏れてしまい、腹膜炎や発熱、腹痛などの症状が見られます。

中でも直腸がんのように肛門に近い手術のときに発生しやすいケースが多いです。

(参照:国立研究開発法人国立がん研究センター「手術(外科治療)」)

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まとめ

本記事では、高齢者が手術を受けるときに注意すべき点や発生事例の多い合併症について詳しく解説しました。

若年層に比べて高齢者の手術は合併症や死亡するリスクが高いことは事実ですが、術前ケアをしっかりと行うことで手術によるリスクを低減することができます。

そのため、日頃の生活から身体の異変を察知するとともに、少しでも異変を感じたらかかりつけ医に相談するなど、緊急手術にならないようにすることがリスク回避につながるのです。

ぜひ本記事を参考にして高齢者の手術について知ってみてください。