さまざまな項目として加算される手数料
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またレシートを注意深く見てみると、近年さまざまな「追加料金」が加算されるようになったことに気づきます。
一つは、「クレジットカードの手数料」です。
クレジットカード会社が店舗に請求する手数料が上昇していることから、それに伴い店舗がその上昇分を客にサーチャージ(追加料金)として求める動きがあるのです(注:アメリカでは原料費が高騰すると、その分の補填を企業側の努力のみならず、消費者に求めることはよくあります)。飲食の支払いでクレカ払いの際、1~4%前後の手数料がチャージされることが、一部のレストランで起こっています。
このような店で追加料金の支払いを避けたい場合は、現金で払うと良いでしょう。もしくはクレカをタップする場合だけチャージされ、挿入もしくはスワイプの際は追加料金を請求されないケースもあるため、支払いの時に確認・留意すると良いでしょう。
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飲食店では別のサーチャージ(追加料金)が加わることがあります。代表的なものは、主に米西海岸の飲食店で近年活発的に導入されている「キッチン・アプリシエーションフィー(厨房への感謝料)」もしくは「キッチン・サーチャージ」と呼ばれるものです。
こちらは税額を引いた総額の2~10%(もしくは一人あたり1ドル程度)を厨房で働くシェフやスタッフへのウェルネス費としてチャージするケースになります。在米歴の長い筆者がニューヨークでは見たことがないこの追加料金に気づいたのは2023年にハワイで食事をした時ですが、米メディアで調べてみると、NBC局TODAYの記事「 What’s a ‘kitchen appreciation fee’ ?(キッチン・アプリシエーション費って何?)」のように2022年~24年にかけて主要メディアでこのトピックを扱った記事が多数ヒットします。
2019年にはボストンのある店でこの感謝料が導入し始められたという情報や、ニューヨーク州ではキッチンスタッフにチップを渡すことは違法とする情報もあります。キッチン・アプリシエーションフィーは任意なので、請求書から削除(支払いを拒否)することもできるとのこと。
またスタッフの健康管理を支援するための5%程度の「ウェルネスチャージ」という名目や、グループで予約する際の手数料として「アドミニストラティブ・フィー(事務手数料)」、「オペレーションフィー(運営費)」などさまざまな名目で、追加料金が加算されていることもあるかもしれません。
これらのサーチャージは一部のレストランで導入されているものです。徴収した料金はスタッフの賃金向上にあてがわれ、ひいてはそれが彼らのモチベーションアップにつながり、業界の人手不足の解消や従業員の離職を防ぐものになるとして期待が寄せられています。
一方で、コロナ禍以降は多くの店でメニューの単価が上昇したことで消費者が価格に敏感になり、さらなる追加費用の請求に不快感を示す人も少なくありません。レストランオーナーも本音は、客が来店しなくなるのを恐れているでしょう。
客としてチャージされる場合は、レシートの項目に「Credit Card Surcharge」「Kitchen Appreciation Fee」などと書かれているので、支払い・決済を行う前にいくらの追加料金がチャージされているのか確認すると良いでしょう。不明点がある場合は遠慮せず、店に尋ねてみましょう。