テーブルヤシの育て方のポイント
用土
svetograph/Shutterstock.com
テーブルヤシは水はけのよい土を好みます。市販の観葉植物用の用土でよいですが、排水性を重視したものを選ぶか、赤玉土を1割ほど混ぜるとよいでしょう。
水やり
Olya Detry/Shutterstock.com
テーブルヤシは根腐れしやすいため、水のやりすぎには注意が必要です。土の表面が乾燥してからたっぷりと水を与え、受け皿にたまった水は捨てましょう。冬場はあまり水を必要としないため、土が乾いてから4日ほど経ってから水を与えるとよいでしょう。さらに、葉水をしておくと害虫予防になります。
肥料
Marina Meshcherskaia/Shutterstock.com
春から秋にかけて2カ月に1回を目安に、観葉植物用の緩効性肥料を与えます。
注意する病害虫
Illizium/Shutterstock.com
【病気】
テーブルヤシの栽培では、注意する病気は特にありません。
【害虫】
テーブルヤシの栽培では、風通しの悪い場所に置くと害虫が発生しやすくなるので注意します。
夏と乾燥する冬はハダニに注意が必要です。ハダニは葉の裏に棲みつくため、こまめにチェックし、見つけたらすぐに駆除します。また、霧吹きなどで葉水をするとハダニの予防になります。
夏はカイガラムシにも注意が必要です。カイガラムシの成虫は殻で覆われていて薬剤が効きにくいため、歯ブラシなどで擦り落として駆除しましょう。
また、アブラムシにも注意が必要です。アブラムシを見つけたら、洗い流すか薬剤を散布して駆除します。
(広告の後にも続きます)
テーブルヤシの詳しい育て方
苗の選び方
苗を選ぶときは、ぐらつかずしっかりしていて葉の色艶がよいものを選ぶとよいでしょう。
植え付け・植え替え
Mike_O/Shutterstock.com
テーブルヤシの植え替えは、一般的に2~3年に1回のペースで行います。小さめのサイズは1年に1回植え替えましょう。また、鉢底から根が出てきたときも植え替えます。植え替えの適期は5~6月です。
テーブルヤシを大きくしたくない場合は、根を1/3ほど落とし、元のサイズの鉢に新しい土を入れて植え直しましょう。
剪定・切り戻し
Lapa Smile/Shutterstock.com
テーブルヤシは5~10月の間に剪定します。剪定により、古い葉や茂りすぎている部分を切り落とし、風通しを確保することができます。ただし、雌木の剪定の際には、花を楽しみたい場合は花芽を落とさないよう注意が必要です。また、葉が密集しすぎているときは、剪定ではなく株分けをするとよいでしょう。
増やし方
Oksana Lyskova/Shutterstock.com
テーブルヤシは株分けで増やすのが一般的です。
株分けの方法は次の通りです。まず新しい鉢に新しい土を入れておきます。次に、株を取り出して根をほぐし、土を落とします。その後、株を2~3個に分け、それぞれを新しい鉢に植え付けます。植え付けた後は、たっぷりと水をやります。
テーブルヤシのハイドロカルチャー栽培の方法
Firn/Shutterstock.com
テーブルヤシは、土を使わずに育てるハイドロカルチャーという方法で育てるのもおすすめです。ハイドロカルチャーは、粘土を高温で焼いて発泡させたボール状の石であるハイドロボールなどの専用用土と水で栽培する方法で、細かな培養土などを使わないのでテーブルの上に土がこぼれることがなく、衛生的で見た目にもスマートでおしゃれな雰囲気です。
ハイドロカルチャーのやり方は次の通りです。まず、穴のあいていない容器の底に根腐れ防止剤を敷きます。次に、ハイドロボールを容器の半分ほど入れ、その上にテーブルヤシを入れます。その後、根の隙間にハイドロボールを詰め、株がぐらつかないように周囲を少し突き固めたら水を入れます。水の量は容器の1/4ほどが適量です。水はこまめに取り換えましょう。
(広告の後にも続きます)
テーブルヤシが枯れる原因と対策
Tatyana_Cheremukhina/Shutterstock.com
テーブルヤシが枯れてしまう原因はいくつか考えられます。ここでは、主な原因と対策について解説します。
根腐れ
Nata.dobrovolskaya/Shutterstock.com
テーブルヤシは、水やりのしすぎで根が湿った状態が続くと、酸素が吸収できずに根が腐ることがあります。根腐れが起こると、葉が変色したり、茎がへたったりするようになります。
根腐れが疑われるときは、すぐに植え替えることが重要です。植え替え時には、黒く腐った根は清潔なハサミでカットしましょう。
根腐れを防ぐためには、常にジメジメとした環境にしないことが大切。水やりは、土が乾いてから(特に冬は土が乾いてさらに数日たってから)行うようにしましょう。
葉焼け
mizy/Shutterstock.com
テーブルヤシの葉は薄いため、強い日射しにより葉焼けを起こしやすいです。葉焼けが起こると、葉が茶色くなり、カラカラの状態になります。葉焼けした場合は元の状態に戻すことはできないため、カットしましょう。葉焼けが起きる場合は、直接強い日光が当たらない場所に移動します。
根詰まり
Andrii Spy_k/Shutterstock.com
テーブルヤシの成長はゆっくりですが、根が伸びる速度は速いため、定期的な植え替えが必要となります。植え替えを行わないと根詰まりを起こし、最終的には枯れてしまう可能性があります。
鉢の底から根が出てきたときや、土が水をなかなか吸収しないときは、根詰まりしている可能性があります。根詰まりを起こした場合は、すみやかに一回り大きな鉢に植え替えましょう。また、根詰まりを起こす前に、2~3年に1回は忘れないように植え替えることが重要です。
テーブルヤシを大きくしないコツ
Krasnikova Kat/Shutterstock.com
テーブルヤシの株を小さく保つためには、植え替えの際に根を1/3ほど落とし、同じサイズの鉢に植え付けます。また、肥料はあまり与えないようにして、光の強すぎない明るい日陰で管理しましょう。
テーブルヤシで室内をおしゃれな雰囲気にしよう
Shadow Inspiration/Shutterstock.com
テーブルヤシは小型で耐陰性もあるので、室内で育てるのにぴったりの観葉植物です。育てやすく、流通も多いので初心者の方にもおすすめです。細い葉が涼しげなテーブルヤシは、モダンな雰囲気やアジアンなテイストなどに合わせやすく、グリーンインテリアとして活躍してくれます。テーブルヤシを育ててインテリアに取り入れてみてはいかがでしょうか。
Credit
文 / 3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。