49歳の知人が夫の母の介護していたときの話です。介護を始めた当初、義母は洗濯や料理など身の回りのことはできていたので、ほんの小さなお手伝いをすればよいくらいでした。しかし、義母の体力が衰えてきて本格的な手助けが必要になり、さらには認知症の症状が現れ始めたので、知人夫婦が介護することに。しかし、夫は何もせず、毎日知人だけが介護に明け暮れる日々。そんな介護生活で何もしない夫に知人が取った行動とは?
どんどん弱っていく義母を介護することに…
知人は、結婚して間もなく夫の実家の隣に一軒家を建て、現在もその家に暮らしています。夫の母は隣に住んではいるものの、同居はしていませんでした。そんな環境で暮らす知人夫婦が当時45歳のころに体験した話です。
義母は、72歳で少し体力や筋力は衰えてきているものの、洗濯や料理などは自分ひとりでできていました。家が近いということもあって「重いから運ぶの手伝ってくれる?」と義母が訪ねてきたときは「もちろん、任せて!」と知人ができることは率先して手伝っていたそうです。
しかし、そこから年齢を重ねていくにつれて義母が自分でできることがどんどん減っていきました。3年たって義母が75歳になったころから、同じ話を繰り返す認知症の兆候が出るように。同じ話を繰り返す義母に「そのことならさっきも聞いたよ」「だからそれは違うって言ったじゃん」と返事をすることが増えていったのです。
そんな義母の様子を夫に伝えました。夫も異変に気付いていたようで「一度病院で診てもらおう」ということに。病院で最近の状態を伝えて診察してもらうと「要介護認定を受けてみては?」と言われ、役所に相談。義母の要介護認定を受けるために役所で手続きをして、認定調査を受けた結果、義母は要介護1と認定されました。
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「自分のお母さんでしょ?」と夫への不満が爆発!
義母が要介護認定を受ける前から、介護にあまり協力的ではなかった夫。要介護1と認定されたことを告げるときも、まるで他人事のようにソファに寝転がって診断結果を聞いていたそう。知人も予想はしていたものの、ひとりで介護しなければいけないのかと不安が大きくなっていました。
義母は認知症と診断されてから、病院から処方された抗認知症薬を飲み始めることに。お薬だけに頼らず、日常生活でも脳トレができるようにと「裁縫して、これ作ってみよう」「折り紙で小さいごみ袋作ってみよう」など、知人は手先を使う作業を義母に提案。また、ごはんの作り方を忘れてしまった義母と一緒に、手取り足取り教えながら料理をすることもありました。
一方、夫はというと、仕事で平日は家にいなかったこともありますが、認知症の母のために率先して動こうとすることはなく、介護に協力する気もない様子だったそうです。そんな夫を見て「少しぐらい協力してよ……」と知人は不満がたまっていくばかり。
初めて要介護認定を受けてから1年後、義母は手先を使うこともおぼつかなくなり、料理の仕方はもちろんテレビやエアコンなどの操作方法までわからなくなっていき、要介護2となってしまいました。できないことがどんどん増えて、気にかけなければいけないことが増えたのに、夫は依然変わらぬ態度。そんな様子に、知人はついに我慢の限界が来てしまいました。「なんであなた(夫)の親なのに私だけが世話してるのよ、もう出ていく!」と言って家を飛び出したのです。