希少な宝石の数々、クリエイティビティー、そして緻密(ちみつ)な職人技――。ハイジュエリーの世界には各メゾンのあらゆる要素が凝縮している。パリで6月にハイジュエラーが発表した、豪華な新作コレクションの数々を現地からお届けする。
AMPHISTA(アンフィスタ)
エレガントなネックレスを飾るのは2匹のスネークだ。都会的な印象を感じる垂直方向の幾何学模様と、スネークの麗しいカーブが絶妙に調和している。2匹の間には、合計14.72カラットにもおよぶ八角形のコロンビア産エメラルド9石が配された。力強いスネークが存在しながらも、エメラルドの輝きが「主役」に据えられ、シンプルな色調のなかで引き立てられている点がおもしろい。
ネックレス(ホワイトゴールド、ダイヤモンド、エメラルド)
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MOCHELYS(モシュリス)
71.90カラットの存在感あるルベライトが目を引くネックレスには、カメが姿を隠している。一見してもその全貌をつかむことは難しいが、モチーフを取り外してブローチにすると、頭部や足などの全体像が見えてくる。独自の解釈を取り入れつつも、カメの甲皮の湾曲とボリューム感、鱗(うろこ)のディテールなど、一つ一つの要素が精巧につくられている。
ネックレス(ピンクゴールド、ダイヤモンド、ルベライト)
text: Shunya Namba @Paris Office
photos: © Cartier
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