「お金持ちになる」という意欲を、最近の人はあまり持っていないといわれています。
でも、お金があれば、世界中の行きたいところに、好きな仲間と、好きなだけ行くことができるし、最高級レストランで食事し、高級車を手に入れ、豪邸に住むこともできます。
そういう生活をしたいと思っていなくても、億万長者は、したいと思ったときにそういう生活ができます。
平均的な人と億万長者の違いは「選択肢をどれだけ持っているか」です。
これは考え方の癖からも生まれます。
コミュニティや環境を変えれば、考え方の癖が変わり、自分の限界も変わる。
今回紹介する本、『となりの億万長者が17時になったらやっていること 大富豪が教える「一生困らない」お金のしくみ』嶋村吉洋著(PHP研究所)は、あなたがあなたの限界を超えるお手伝いをします。
▶前回:初デートのとき、何を注文するのがベスト!?距離を縮めるに最適な食事やドリンクとは
▼INDEX
1. お金持ちになる人とそうでない人の本質的な違い
2. 幸せな億万長者になる人が大事にしている考え方
~流行り病の中で、繁盛したパーラーの秘密~
3. 会社依存を抜け出すための意識改革
~終業後に気の置けない人が集まる環境や土壌を作る~
4. 会社員の間に絶対やっておきたいこと
5. 最初は微差だが、大差となり人生の違いを作ること
6. 本書のココがすごい!
1. お金持ちになる人とそうでない人の本質的な違い
世の中にはお金持ちになる人もいれば、そうなれない人もいます。その本質的な違いは、一体どこにあると思いますか。
その答えはとても簡単。17時以降の使い方が平均的な人とかなり違うのです。
たとえばあなたが17時以降、自分を高めるための予定を入れていたとしましょう。そんなあるとき、あなたは会社の上司から残業してくれと言われました。
1. 「予定があるので無理です」と言って断る
2. 仕方がないと思い、残業の依頼を受け入れる
どちらの選択がよいとか悪いとかいう話ではありません。ただどちらを選ぶかによって、あなたの未来は大きく違ってくる。
今日ハイカロリーな食事をして自宅のソファーでごろごろしている人は、将来肥満体型になる可能性が高くなります。
一方、今日、栄養バランスのとれた適切なカロリーの食事をして、適切な運動をしている人であれば、将来は引き締まった体になる可能性が高いでしょう。
つまり、今日の延長線上に未来はあるのです。
この本の著者である嶋村さんは、10代で起業し、今はさまざまなビジネスの分野にプロデューサーや投資家の立場で関わっています。
その仕事内容は、映画製作・株式投資・不動産投資・会社経営・コンサルタントなど多岐にわたっているのが特徴です。
どうしてそこまでたくさんの仕事ができているかというと、「チームビルディング・コラボレート」という形でコミュニティを作り仕事をしているからだといいます。
この「コミュニティを作り上げる」ことが億万長者に関係していくことは、読み進めるうちに理解できるようになります。
この本に書かれている簡単なことを一つひとつ実践し、「正しい選択」を行えば必ず幸せな億万長者になれる、と嶋村さんは信じています。
その具体的な方法の一部を紹介していきます。
2. 幸せな億万長者になる人が大事にしている考え方
~流行り病の中で、繁盛したパーラーの秘密~
まず、本書の根幹となっている「幸せな億万長者になる人が大事にしている考え方」からお伝えします。
毎年私は、ある大好きな島に移動して仕事をします。この島にはビーチの目の前にある小さな丘の上にパーラーがあります。そこを運営していたのが「Mさん」という謎のオジサンです。
Mさんのパーラーには、オモシロイ人たちがゾロゾロ集まり、目の前の海で獲った物を食べ、ビール・泡盛をひたすら呑み、楽しんでいました。
Mさんのパーラーは不思議な文化を創っていました。
たとえば店主のMさんは海にタコなどを獲りに行ってパーラーにいないことや、Mさんがお店にいても爆睡していることがあります。Mさんが真っ先に酔っ払い寝てしまうわけです。
そんなときはお客さんがキッチンに行き、自分で料理を作って食べています。冷蔵庫などからお客さんが勝手にお酒を出し、呑んでいるのです。
自分で食材を持ってきて自分で調理をして、なぜか代金を支払って帰る。お客さんが自分で飲食代を計算し、レジを開け、代金を支払い、お釣りも自分でとる。
飲み放題なのですが、誰も何も盗らない。お客さんが自主的に掃除もするし料理も作り、お店の売り上げをアップさせるための戦略会議を開く。それでいて、ギャラをもらうどころか飲食の代金を支払って帰る。
Mさんのパーラーは、お店(Mさん)とお客さんではなく、「俺たちのパーラー」であり、「私たちのコミュニティ」だったのです。これは非常に強い。
パーラーがなくなっても大して困らない人は多いですが、「俺たちのパーラー」がなくなると、コミュニティメンバーは非常に困るのです。
Mさんのお店が「流行り病」になったときは、逆に繁盛したのです。
「俺たちのパーラーを潰してはならない」
「私たちのコミュニティを逆にでかくしてやる」
などとコミュニティメンバーがパーラーに殺到したからです。
「1秒でも速く」
「1円でも安く」
「お客様は神様です」
などと苦労に苦労を重ねてきたにもかかわらず、「流行り病」など非常事態になると、お客様にそっぽを向かれた経営者の方は、この話が信じられないかもしれませんが、ほぼ事実です。
つまり、仲間がいればビジネスは失敗しないのです。
必要なのは、すべて「人とのつながり」だけ。
これが、幸せな億万長者になる人が大事にしている考え方です。
起業が先か?コミュニティが先か
なぜ、世の中の大人は「起業してから、自分を真剣に応援してくれるコミュニティを作る」という選択をするのか。
こんな素朴な疑問を抱き、実際に行動に移してきた私はいろんな方々から、「なぜコミュニティを先に作ったほうがよいのですか?」と質問をされます。
起業してからコミュニティ作りを始めるから、資金・メンタル・人材・体力面などで非常に苦しくなる。
だったらコミュニティを作ってから、起業したほうがよいのでは、と思います。
幸せな億万長者は、確実に「コミュニティ」から登場しています。
3. 会社依存を抜け出すための意識改革
~終業後に気の置けない人が集まる環境や土壌を作る~
人が集まればビジネスの流れはいくらでも起こってくる、とお話ししました。
「脱サラ」しなければならないというわけではありませんが、会社から独立して自分で事業を行うことを目指すのが、億万長者になる有力な選択肢です。
そのため、会社依存から脱却し、終業後に集まる「基地」を決めるところから始めるのがよいです。
とはいっても、本書の読者の多くは、「今会社員である」という方がほとんどでしょう。
だからもしも王道での成功ルールを目指すならば、まずは「いつでも会社から独立できる人間になること」を目指すべきかもしれません。
独立するのであれば、会社にいる間にそれができるだけの基盤を創っておかねばなりません。
そこで本書でお伝えしたいのは会社にいながらできる「最強のコミュニティ作り」のノウハウです。
問題になるのは「最初の集まり」をいかに作っていくか。
おそらく読者の中にも、社会で行われている勉強会に参加している方はたくさんいると思います。
けれども、自分が「集まろう!」と声を掛けて、何十人もの人々がすぐに集まってくるという人は少ないのではないのでしょうか?
「そんな積極的な性格じゃないし、みんなが集まる場所を見つけるのも大変だよ」なんて声が聞こえてきそうですが、大丈夫です。
でも「人脈ゼロ」の人だって、数年後にはお店を開業して、連日満員になる。これを実現できるような環境や土壌作りができます。
コミュニティを作るには、まず自由に皆が会い、話せる場所を作ることが出発点になります。
それはファミレスでも良いし、居酒屋でも良いし自分の部屋でもレンタルスペースでも構いません。
コミュニティはすぐにできると勘違いしている人が多いですが、どの分野でも最低3年間は地道に継続することが大事だと考えています。
また、ネットで作りやすいのはあくまでも知人であって、あなたと負荷をかけあい、目標を達成していく仲間ではないことが多いです。
幸せな億万長者が常に求めているのは、知人ではなく“仲間”です。
もっともそこまで行くにはやはり時間がかかります。
これは私の感覚ですが、あなたと一緒にこのコミュニティを世界一にしよう!と本気で思う仲間が3人できれば、そこからどんどんコミュニティは発展していく可能性があります。
しかし、そのたった3人の仲間がなかなか集まらないのが、コミュニティ作りの難しいところなのです。
そこで大切なのは、最初は「質」を求めるのではなく、集める人の「数」にこだわること。何事も量から質を生むのです。
4. 会社員の間に絶対やっておきたいこと
「明日、辞表を出しなさい」と言っても、そう簡単にできるわけがない。
だから急ぐ必要はないのですが、会社員の皆さんには、そうした心構えを持っておいてほしいのです。
今の世の中、昔のように会社を「長く続くコミュニティ」として依存することは、かなり危険なことではないでしょうか。
そうではなくても定年はやってきます。人生100年時代、仮に65歳で定年になった場合、あなたは35年間なんらかの収入を得なければならないわけです。
では、会社にいることがすべて無駄かと言えば、そんなことはありません。あなたが今、会社にいるのであれば、ある意味非常にラッキーなこととも言えます。
会社員の間に「絶対にやっておきたいこと」についてお話します。
①会社員のうちに「他人のお金」を最大限に使う
あなたが会社員であれば、銀行からお金が借りやすくなります。
先のことを考えている一部の会社員の方は、会社に勤めているうちに融資を最大限受けて、不動産を購入しているようです。
会社の信用と物件の担保力があれば、おそらく2億円くらいのお金を借りることができるでしょう。
ここで重要なことは会社員でいるうちに、他人のお金を最大限使うことです。
ただし億単位の借金をしてレバレッジをかけるともなると、実効する人は限られるでしょう。
しかし、あなたは「会社員である」というだけで、属性的に信用があります。家を借りるときに会社員なら審査が通りやすい。
②17時以降の時間は次のステップのために使う
ブラック企業でない限り、17時までの限られた時間内の仕事で結果に左右されず安定した給料が得られるでしょう。
つまり会社にいるうちは、そこでの稼ぎを利用しながら「17時以降」の時間を使って次のステップへの準備をしておきましょう。
ただ問題は「会社」に染まらないこと。
「億万長者になろう」とまでは言わなくても、常に「いずれ私は独立して、自分の力でビジネスをやっていくんだ」という前提で目の前の課題に取り組んでいくことです。
5. 最初は微差だが、大差となり人生の違いを作ること
コミュニティを作ることが大事だとお伝えしていますが、拡張するためには、何をすればよいか?
まず基本として「当たり前のことを当たり前にやる」ことです。
「え、そんなこと?」と拍子抜けするかもしれませんが、私はそれしかないと断言します。
たとえば私たちのコミュニティメンバー同士で徹底しているのは、何より「レスポンスを早くする」ことです。
もう一つ「当たり前のことを当たり前にやる」という点では、普段の挨拶や、礼儀作法もとても大事です。私自身もそうですが、私たちのコミュニティには、一般企業にまったく属したこともない人もいれば、会社でマナー研修などを受けていない人もいます。
当たり前ですが、誰だって挨拶をまったくしない人よりも気持ちよく挨拶をする人と一緒の時間を共有したいですよね。
そんな基本的なことから幸せな億万長者になる道は始まっています。
16歳のころから、億万長者と呼ばれる人たちと接してわかったことがあります。彼らの1番の特徴として挙げられることは、「微差にこだわる」ということです。
・約束の時間ギリギリではなく、最低でも30分前に到着する
・自分が他人にしてほしいことを、まずは自分が行う
・どれだけ忙しくても適度な運動をする
・無駄なサブスクリプションなどがないか見直し、極限まで固定費を削る
・毎日短時間でも読書をする
・毎日親に感謝の連絡をする
・自分から気持ちの良い挨拶をする
・思いついたことはその場でやるか、すぐにタスク化する
・何時に寝ても、毎日同じ時間に起きる
・可能な限り、アナログでコミュニケーションする
・きちんと謝る
・あるべき物があるべき所に必要な状態を保つ
これらのことは、「やったほうが良いこと」でありながら、実際にやっている人は少ない。
たとえば、「本を書く」ということを考えてみてください。素人にはとてもできない大変な仕事のように思えます。
でも「毎日1ページの文章を書く」と言えば、さほど難しいことには感じませんね。
この1ページの文章、1週間や2週間では7ページとか14ページの文章にしかならず、ただのメモ程度の中身です。
でも1年365日毎日1ページずつ書き続ければずいぶんと厚い内容になります。
ここでお伝えしたいのは、毎日の微差は、時間が経つにつれて大差となり人生の違いを作るということです。
レスポンスの早さとか、ビジネスマナーとか、微差にこだわるとか、まずは「当たり前のことを当たり前にやる」ということを述べました。しかし、億万長者になるような人には、人一倍優れた特殊な能力が備わっているのではないか、と想像する人も多いでしょう。
お金に対する嗅覚とか、人が思いつかないアイデアをひらめく発想力とか、あるいは万人を平伏させるようなカリスマ性とか…。
でも実際は、「能力が高いこと」よりも「人から信頼されること」のほうが、仲間として大事にされやすくなり、お金が入ってくるような幸運に恵まれやすくなります。
「誠実なことが、運が良いことにつながる」と億万長者の人たちは考えている。
非常に興味深いですね。
6. 本書のココがすごい!
今回紹介した『となりの億万長者が17時になったらやっていること 大富豪が教える「一生困らない」お金のしくみ』嶋村吉洋著のすごいところは下記に集約される。
①億万長者も実はスモールステップから始めていると理解し、17時以降の時間の使い方を変えていこうと思える。
②「日々の小さな選択が、未来を大きく変える」ということを痛感し日々の生活を見直すきっかけになる。
③ビジネスの根幹が「お金を稼ぐ」ことではなく「人とのつながり」にあることがわかる。
【著者】 嶋村吉洋(しまむら・よしひろ)
実業家。投資家。映画プロデューサー。
兵庫県出身。10代で起業し、実業家、投資家、 映画プロデューサーなどさまざまな分野で多角的に活躍し、現在は投資家として、テレビ東京、オリコン株式会社など数社の大株主となる。著書に『うまくいくリーダーだけが知っていること』 (きずな出版)がある。
著者公式サイト/https://shimamura-yoshihiro.jp/
X/https://x.com/yoshi_shimamura
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