株の相場、世界経済を見るのが老後の楽しみに

筆者が関わったある70代の男性は、全くの投資初心者でしたが、60代の頃、退職金をきっかけに資産運用をはじめ、すっかり日々の相場チェックが楽しみになったそうです。「毎日、各国の株価や気になる企業の決算発表などを見ていたら、ボケ対策にもなりますよ」と満面の笑みで話されていたことが忘れられません。また「世の中と繋がっている気がして楽しいです」とも言われていました。

退職後、ともすると疎外感や虚無感を抱える人も少なくありませんが、このように投資と向き合うことが生きがいとなるといいですね。そして色んな気づきがあれば何らかの次なる活動のきっかけにもなるかもしれません。

国内株式の場合、銘柄にもよりますが配当金と株主優待を合わせて2~5%程度のリターンが期待できます。1000万円あれば、それなりの年間収入となります。投資信託も良いですが、自分で個別株式を探すことで投資の知識や情報がより必要となり、これが「生きがい」に繋がるかもしれません。

書籍やネット、場合によっては直接お店に足を運び、気になる企業の商品やサービスを体感する。そういった経験を通して個別株式に投資をする。そして、その企業から毎年配当金や株主優待を得ることもできる。運用できる金額が大きいほど、当然老後の収入源の柱として十分機能します。今からそういった生活を楽しみに積極的に資産運用と向き合ってみるのも一つだと思います。

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地域に目を向けてみるのも一つの方法


子供に勉強を教えるシニア男性
【画像出典元】「stock.adobe.com/contrastwerkstatt」

「何のキャリアもありません」とコメントされていますが、おそらく多くの人がそのように感じていると思います。でもこれまでの人生やお仕事を振り返ると、きっと色んな経験をされていると思います。そのようなものをお住まいの地域やゆかりのあった地域などに還元する、というのを検討してみてはいかがでしょうか。

今はどこも人手不足で困っています。加えて、働き方改革もあり、その流れは一段と加速しています。その最たる例が小学校や中学校です。先生の長時間労働なども大きな問題になっており、そういった流れの中、現在「部活動の地域移行」という大きな取り組みが全国的になされています。

学校の先生が部活動の顧問をし、土日の試合や遠征もずっと帯同するのではなく、全部または一部を地域に移行するというものです。地域によっては現在、「人材バンク」を作る動きもあります。「サッカー部を指導できるライセンスがある」といった人が対象ではありますが、おそらく今後は子供の安全面のために、ライセンスがなくても、球拾いやグラウンド整備などの練習のお手伝いができる人、遠征のための運転手など、一段と裾野を広げて人材を確保していく流れになるのでは?と見ています。

現在、積極的に部活動の地域移行を行っている自治体には国からの補助金も支給されています。そして指導にあたる人は時給制での報酬を得ることができます。部活動のみならず文化部も同様です。特別なキャリアがなくても何かお手伝いできることがあるかもしれません。若い子供達と触れ合いながら、学校の先生の負担も軽減され、色んな人に感謝され、しかも定期的な収入にも繋がる。素敵な時間の使い方になりそうですね。