高齢者を狙った犯罪は非常に多く、しっかりとした対策が求められていますが、どのように対策をすればいいのか分からないという方も多いでしょう。
本記事では、高齢者が被害に遭う可能性が高い犯罪や防犯対策について詳しく解説します。
高齢者を狙った犯罪はなぜ多いのか?
高齢者を狙った犯罪が多い主な理由は以下の通りです。
若年層より逃げやすいから
高齢者の危機感が低いから
それぞれの理由について、以下で詳しく解説します。
1.若年層より逃げやすいから
高齢者を狙った犯罪としては空き巣や特殊詐欺などさまざまですが、若年層にバレたときに比べると高齢者のほうが圧倒的に逃げやすいため狙われやすくなります。
家族と一緒に住んでいたり介護施設などに入所している場合は、身近に相談できる人がいるため狙われる可能性は低くなります。
しかし、高齢者のひとり暮らしの割合は男性で15.0%、女性で22.1%と年々増加していることもあり、単身者の高齢者はより狙われやすくなっているのです。
(参照:内閣府「令和4年版高齢社会白書」)
2.高齢者の危機感が低いから
「自分は被害にあわないと思う」と回答した人を年代別に見てみると以下の結果となりました。
18歳〜29歳:28.2%
30歳〜39歳:27.0%
40歳〜49歳:34.7%
50歳〜59歳:37.9%
60歳〜69歳:42.9%
70歳以上:50.7%
このように、特殊詐欺は圧倒的に高齢者が狙われているという事実があるにも関わらず、高齢になればなるほど被害に遭わないと思っている方が多い結果となっています。
そのため、いざ特殊詐欺に狙われてしまうと被害に遭ってしまう高齢者が多いのです。
(参照:内閣府 世論調査「3ページ目-特殊詐欺に関する世論調査」)
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高齢者が被害に遭う可能性の高い犯罪
高齢者が被害に遭う可能性の高い犯罪には以下のようなものがあります。
空き巣
特殊詐欺
それぞれの犯罪について以下で詳しく解説します。
1.空き巣
高齢者を狙った空き巣被害は非常に多く、侵入手段は以下の通りとなっています。
無締まり:48.1%
ガラス破り:28.9%
施錠開け:18.9%
ドア破り:1.2%
その他:2.8%
このように、空き巣被害の大部分が、”鍵を閉め忘れてしまうこと”と”ガラスを破られてしまうこと”が原因であることが分かります。
中でも高齢者の場合は鍵を閉め忘れてしまうことも多く、空き巣に狙われてしまうと侵入される可能性が高くなってしまいます。
また、ガラス破りについても割合は多く、防犯ガラスを使用していれば空き巣被害を防ぐことのできる可能性が高いです。
しかし、高齢者が長く住んでいる住宅の場合は防犯ガラスが使用されていないことも多く、簡単に窓ガラスが破られ、そこから鍵を開けられて侵入されるというケースも多いです。
(参照:警視庁「東京の犯罪」)
2.特殊詐欺
電話やハガキ(封書)等で親族や公共機関の職員等を名乗って被害者を信じ込ませ、現金やキャッシュカードをだまし取ったり、医療費の還付金が受け取れるなどと言ってATMを操作させ、犯人の口座に送金させる犯罪を指します。
主な対象が高齢者となっているため、単身者の高齢者は特に気をつける必要があります。
(参照:警視庁「特殊詐欺とは」)