スイーツ、焼き菓子の世界では、知っていそう?でも実は意外と知らないことが多いですよね。そんなスイーツの疑問に現役のパティシエ・大澤智弥氏が答えてくれます。

お菓子のヒミツや、業界にまつわる裏話も深堀り。今回は国産小麦粉と海外産小麦粉の違いについて、深掘りしてみました!

ソフトな食感の国産小麦粉、しっかりハードな食感の外国産小麦粉

「国産小麦粉と外国産小麦粉で味やおいしさが違うのか? それはないと思います」と大澤シェフ。

「もちろん、それぞれの特性や向き不向きはあるんですが、一方がおいしくて、一方がおいしくないということはまずない。どんなものを作るかによって、使い分けています」

国産小麦粉はやわらかいソフトな食感のものが多く、外国産小麦粉は、風味が強く、ハードな食感のものが多いのが特徴です。

含有する成分も一般的には国産小麦粉はたんぱく質の割合が低く、グリアジンやグルテンの量も低いことからグルテンが生まれにくいと言われています。一方の外国産小麦粉はたんぱく質が多く、グルテンも多く生まれるために、パン作りに向いているとも言われています。

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国産小麦粉は全体のわずか1割強!?

日本では国産の小麦粉よりも海外からの輸入小麦粉が圧倒的に多く、約8割強が輸入小麦で、国産小麦粉は1割強と言われています。

ただ、少ない中にあっても国産小麦粉はその種類が多いのが特徴と大澤シェフは言います。

「私が使っているものの多くはフランス産の小麦粉なんですが、フランス産の小麦粉は、数値で表記されていて種類はそんなに多くはないんです。でも、日本の小麦粉表記には、強力粉、薄力粉のほかに、準強力粉、中力粉があって、さらにに各々にいろいろなブランドがあるんです」